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ニュースリリース

日本の「伝統的酒造り」がユネスコ無形文化遺産に登録決定

2024年12月5日

お知らせ 教育・学術

東京農業大学はこれまでもこれからも、酒造業界の発展と伝統的酒造りの継承に貢献

日本酒や焼酎、泡盛といった日本の「伝統的酒造り」が、国際連合教育科学文化機関(United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization :U.N.E.S.C.O. ユネスコ)の政府間委員会により無形文化遺産に登録されることが決定しました。

東京農業大学は応用生物科学部に醸造科学科を擁し、国内で唯一70年以上の歴史を持つ醸造分野の高等教育研究機関として学術研究、人材教育の両面から、酒造業界の発展と伝統的酒造りの継承に貢献しています。

石川 森夫 教授(醸造科学科 学科長)

この度、「日本におけるこうじ菌を使った酒造りの伝統的な知識と技術」がユネスコの無形文化遺産に登録されたことは大変嬉しく、また日本国民としても誇りに感じております。日本における酒造りはこうじ菌をはじめとする微生物の働きと、杜氏と蔵人が長きにわたり築き上げてきた卓越した技術が織りなす世界に誇るべき文化遺産であります。本学科におきましては酒造りの文化的・技術的な教育のみならず、伝統的醸造技術に内包する科学的側面を明らかにすることによって、文化の継承と技術の進展を可能とする次世代の醸造技術者を社会に輩出すべく研究・教育に取り組んで行く所存です。

東京農業大学は今後も醸造科学科における教育研究を中心とした「総合農学」の推進により、日本の「伝統的酒造り」の継承と発展に貢献していきます。

醸造科学科の研究

■醸造微生物学研究室
https://www.nodai.ac.jp/academics/app/fer/lab/701/
KEYWORDS
国酒酵母、微生物多様性、醸造特性解析、微生物育種、国酒醸造
清酒酵母などの醸造微生物を生理・生態・遺伝子解析など分類学的に検討して、醸造プロセスの構造、機能を解明し、それらを利用した新規酒類の開発も行っています。また、醸造酵母の香味生成機構の解明、生産性の効率化などの育種も行っています。

■微生物工学研究室
https://www.nodai.ac.jp/academics/app/fer/lab/706/
KEYWORDS
バイオマス、環境浄化、特殊環境での菌の培養、醸造用酵母、抗菌物質、酒類成分、きのこ、ワイン用ブドウ
人類の豊かな生活の実現を目指し、調味食品や酒類の製造、バイオエネルギー生産、あるいは環境浄化などの分野で利用可能な新規機能を有する有用微生物の検索、取得菌の菌学的特性の解明、新規培養技術の開発、最適な物質生産プロセスの構築などに関する研究を行っています。

■発酵食品化学研究室
https://www.nodai.ac.jp/academics/app/fer/lab/702/
KEYWORDS
発酵食品、水産発酵食品、チーズと乳酸菌、代謝解析、食酢と酢酸菌、ゲノム解析、フードミクス、発酵食品と放線菌、抗生物質
食酢、チーズ、くさやなど様々な発酵食品の製造中や保存中における成分変化に寄与する微生物群の動態について解析しています。解析した多様な成分と微生物群の関連を統計的に見出し、鍵となる微生物の生理を分子レベルで明らかにすることで、伝統的発酵食品の科学的側面の解明と新規発酵技術の開発を目指しています。

■酒類生産科学研究室
https://www.nodai.ac.jp/academics/app/fer/lab/703/
KEYWORDS
清酒、発酵メカニズム、清酒醪、麹菌、代謝物、酵素、遺伝子
清酒を中心に酒造と香味特性の解明、酒類の成分解析を主として研究しています。他に麹、発酵物から分離した各種微生物の有用性、特に遺伝子関係、酵素生産など、酒類関連微生物の機能解析についての研究も行っています。

■調味食品科学研究室
https://www.nodai.ac.jp/academics/app/fer/lab/704/
KEYWORDS
醤油・味噌の技術開発、味覚受容体による味評価、味と香り、新規調味料開発、酵素の利用、有用微生物の探索
味噌・醤油・味醂に代表される醸造調味料、魚醤油等の発酵調味料を対象として、これらの製造に関係する微生物、酵素、化学成分、香味成分、機能性成分、遺伝子等について研究しています。食品成分の呈味性や味覚機能の分子レベルでの解析にも力を注いでいます。

■醸造環境科学研究室
https://www.nodai.ac.jp/academics/app/fer/lab/705/
KEYWORDS
廃棄物・排水処理、用水保全、バイオ燃料、ファインケミカル、古細菌、バクテリオファージ、カカオ豆発酵、生分解プラスチック
テーマは4つ。自然界における微生物生態系の解析。廃棄物・排水の生物処理技術の開発。バイオマスの物質変換(燃料やファインケミカル原料などの生産)。湖沼、貯水池における有害微生物の制御。

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