醸造技術分野 調味食品科学研究室
味噌・醤油・味醂に代表される醸造調味料、魚醤油等の発酵調味料を対象として、これらの製造に関係する微生物、酵素、化学成分、香味成分、機能性成分、遺伝子等について研究している。食品成分の呈味性や味覚機能の分子レベルでの解析にも力を注いでいる。
KEYWORDS
醤油・味噌の技術開発、味覚受容体による味評価、味と香り、新規調味料開発、酵素の利用、有用微生物の探索
醸造調味料を生命科学の立場から追究する
発酵調味料を研究題材とし、製造・保存に関連する微生物・酵素・各種の味覚成分・機能性成分などに関する基礎的研究、製造法の改良や味覚受容機構の解明などの応用的研究をおこなう。微生物研究は麹菌・酵母・乳酸菌などの有用微生物の利用と腐敗菌・食中毒菌などの有害微生物の抑制を前提としている。味覚研究は、うま味やコク味の発現・苦味抑制作用など。分子レベルでの味覚受容体解析にも取り組む。味噌、醤油、味醂、醤等は原料(作物・水畜産物)、菌類、酵素の相互作用で濃醇に醸されるが、原料の醸造適性品種の選定により醸造メカニズムを解明する。
研究室トピックス
所属教員
学生の主な研究テーマ
・大麦の味噌醸造適性に関する研究
・粉乳麹の調味料への応用研究
・各種原料の麹化に関する研究
・乳発酵物の呈味性に関する研究
・食肉由来グルタミン酸生成酵素に関する研究
・苦味低減技術に関する研究
・麹菌ゲノム由来の有用遺伝子の機能に関する研究
FREE TALK
研究室旅行について
毎年夏休みには研究室みんなで旅行に行きます。旅行の企画や現地での行動は全て学生が考え、今年は1泊2日で静岡の伊豆に行きました。特に2日目のワイナリーはとても印象的で、ブドウを育てて商品にするまでの過程を見学させていただき、大変よい勉強になりました。またこの旅行は同級生だけでなく、先生方や3年生も参加し、共に行動することでみんなと仲良くなることができ、良い思い出になりました。
(村山雄彦)
主に味噌・醤油を研究しています。醸造食品の製品表示ラベルに、成分としてタンパク質・糖質・脂質・食塩・アルコールなどが記載されています。味噌・醤油を自らの手で造り、成分組成、麹菌の菌体量、酵素力価などを測定し、醸造の仕組みを解明し、今までにない調味料の改良を目指しています。醸造学への想いが一層深まることを、日々感じています。
アットホームな雰囲気でサザエさんの家族のような研究室です。収穫祭では「味醤物語」を出展し、全国の味噌・醤油の製品やラベル、醸造機材などを展示し、たくさんの来場者がありました。
(4年:小西啓悟)
わたし達の研究室では、一人一人が研究テーマを持ち、日々研究に励んでいます。普段から気軽に会話をし、先輩後輩の垣根もなく接することができ、研究の際、親身になりアドバイスをくださる先輩方がおり楽しく過ごしています。