生命科学部が山脇学園中学・高等学校との高大連携協定に基づき研究室インターンシップを実施
2024年9月10日
教育・学術
東京農業大学 生命科学部は8月、3学科4研究室にて、山脇学園中学・高等学校との高大連携協定に基づき研究室インターンシップを実施しました。
山脇学園中学・高等学校の生徒たちはそれぞれの研究室に5日間通い、教員や大学院生の指導のもと探究課題に取り組みました。
バイオサイエンス学科 植物遺伝子工学研究室
生物の設計図である遺伝子はゲノムの中に存在します。今回のインターンシップでは、遺伝子のゲノム上の物理的な位置や、植物ホルモンに応答して遺伝子のDNA情報がタンパク質に変換される過程を実験的に可視化し、遺伝子への理解を深めました。
バイオサイエンス学科 機能性分子解析学研究室
薬剤耐性菌についての問題は、公衆衛生にとって非常に重要な課題です。今回のインターンシップでは、遺伝子導入によって細菌が薬剤耐性を獲得する様子や、薬を作る細菌から抗生物質を抽出し、殺菌活性を観察しました。
分子生命化学科 生体高分子化学研究室
食品容器などのプラスチックにおける強度や耐熱性、透明性など物理的な性質の調べ方や制御の方法を学ぶことを目的に、バイオプラスチックとして普及が進んでいるポリ乳酸を対象として、熱処理条件の違いによる物理的性質への影響の調査を行いました。
分子微生物学科 バイオインフォマティクス研究室
乳酸菌と酵母に人に役立つものを作らせる実験を行いました。乳酸菌に3-フェニル乳酸を作らせ分析装置での確認や、油を作る酵母の顕微鏡観察の他に、菌が持つDNAを抽出し塩基配列から菌名を同定する実験を行いました。
東京農業大学は2023年9月、山脇学園中学・高等学校との間で、生命科学およびその応用面の探究を通した知識と技能の修得に関する教育活動において相互に協力・連携することにより、双方の教育活動の発展に資することを目的に高大連携協定を締結しています。
生命科学部 学部長 坂田 洋一
実際の大学、特に研究室での学びは、オープンキャンパスなどへの参加ではなかなかイメージしづらいものです。本インターンシップでは、5日間の研究室での集中実験で、実際に大学の研究で使用される機器などを使用し、大学生の日々の研究活動を体験してもらいました。大変だったと思いますが、このインターンシップを通じて生命農学分野に興味を持ち、進学を目指す学生が増えてくれることを願っています。
今後も「総合農学」を構成する生命科学とその応用面の魅力を山脇学園中学・高等学校の生徒たちに伝える様々な探究活動を展開していきます。