植物分野 植物遺伝子工学研究室
分子遺伝学を駆使し、植物の有する巧妙な環境応答システム、すなわち「植物の生きる知恵」を遺伝子レベルで理解することに主眼を置く。さらに、このような基礎研究の成果を、人類の持続的存続を可能とする新たな農業基盤技術へと発展させる。
KEYWORDS
気候変動、環境ストレス耐性、陸上植物の適応進化、遺伝子機能・発現制御、遺伝子組換え植物
植物の生きる知恵を科学する
例えば水分を失っても生存できる復活草のように、植物は日々変化する過酷な環境に巧みに適応することで、今日の繁栄を築いてきた。このような適応機構は、植物が長い年月をかけて、限られた遺伝子資源を巧みに改変し、動物や微生物とは異なる植物固有の環境応答システムを進化させてきた結果である。
当研究室では分子遺伝学を駆使し、植物の有する巧妙な環境応答システム、すなわち「植物の生きる知恵」を遺伝子レベルで理解することに主眼に置く。さらに、このような基礎研究の成果を、人類の持続的存続を可能とする新たな農業の基盤技術へと発展させる挑戦を日々行っていく。
所属教員
増田 悟郎 助手(MASUDA Goro)
学生の主な研究テーマ
・塩生植物Thellungiella halophilaとモデル植物Arabidopsis thalianaのNa+輸送体に関する研究
・ヒメツリガネゴケとシロイヌナズナにおけるABA誘導性Alストレス耐性機構の保存性に関する研究
・Micro-Tom における形質転換法および耐塩性評価法の確立
・シロイヌナズナCd高感受性変異株cds1において欠損しているシキミ酸キナーゼの機能解析
・プロテオミクスによるヒメツリガネゴケおよびオオミズゴケのAl耐性機構の解析
・ABAシグナル伝達系に関与するシロイヌナズナPP2Cの網羅的探索
・イオンビーム照射種子を用いたT.halophila塩高感受性変異株の探索
FREE TALK
研究室活動について
ここの研究室の特徴はアットホームと自由だと思います。
学年、先生方を問わず、仲が良く、昼時はお茶台(ご飯を食べたりするテーブル)が笑い声で絶えなくなります。この関係が研究活動にも生かされていると思います。疑問が生じれば気兼ねなく相談に行ける先輩や先生がいて、また、同級生間では雑談の中で実験内での情報を交換することで実験内容について常に最新の状態でいられます。
そして、研究活動については本当に自由です。自分で計画を立て、実験を進めて行くことが出来ます。その分、自らの行動に責任は伴いますが、厳しい意味ではなく、一人一人が責任を持って研究して行ける環境にある研究室だと思います。
(Y. K.)