東京農業大学

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学生が挑む!研究紹介

糸状菌を通電培養し菌体増殖量の変化を分析

2012年12月7日

平成24年3月卒 食品微生物学研究室 応用生物科学部醸造科学科編入学 奥野利教

酒類の製造などに用いられる出芽酵母は、通電によってアルコール発酵が促進されることが明らかになっています。これを応用して、カビなどの糸状菌でも通電によって増殖速度や物質生産速度を向上させることができれば、糸状菌を利用している産業の効率を上げることが期待されます。そこで私は「糸状菌の通電培養」をテーマとした研究を選択し、3人の作業グループを組んで実験を進めました。 手順としてはまず、自然界から得た糸状菌を通電して培地に植菌します。すると通電に耐性の有る菌だけが生育してきます。その菌にさらに強い電気をかけて、通電耐性の高い菌を絞り込んでいきました。こうして得られた強い通電耐性菌を、通電した環境下と通電しない通常の環境下に分けてさらに培養し、それぞれの乾燥菌体重量を測定することで生育速度に変化があるかどうかを調べました。そして最終的には、絞り込んだ糸状菌を通電培養した場合には、通電しない通常培養時に比べて、菌体増殖速度が速くなることを確認しました。 研究をおこなう上で大変だったのは、微生物を扱う実験なので培養に時間を要し、なかなか想定したような結果が出ないことでした。しかし、研究開始以前に受けた学科の実験授業では扱わなかった様々な微生物に関わることができ、実験方法や使用器具についての知識も深まり大変意義深い経験でした。  短大では、他にも実験・授業を通じ味噌や醤油、清酒などの製造過程の実際を学ぶことができました。卒業後は応用生物科学部の醸造科学科に編入学し、さらに微生物や食品について多くの知識を得られるよう、勉強していきます。

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