東京農業大学

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学生が挑む!研究紹介

環境変化がチューリップの開花と花弁糖度に及ぼす影響を研究

2012年12月7日

平成24年3月卒 園芸生産学研究室 キユーピー(株)中河原工場勤務 依田裕美

チューリップはガーデニングや切り花の中でもとても人気のある花ですが、個々の品質に差があることがよく見受けられます。なぜ差が生じるのか気になった私は、原因は生育環境の違いにあるのではないかと仮説を立てました。そこで、チューリップを日なた(無遮光)と日陰(遮光)に分けて生育した場合、どのように開花に影響し品質の違いが生じるのか、また生育環境別に花、葉、球根などの糖度に差が生じるのかを調べる研究に取り組みました。  1年次の11月から実験を開始。遮光・無遮光の区分のもとで、丸鉢を用いた土耕栽培では、一鉢に球根を多めに植えると花の品質が低下するのか、また900mLのペットボトルを用いた簡易水耕栽培では、施肥濃度が品質にどのように影響するのかなどの点もあわせて調査しながら進めていきました。実験の結果、土耕の場合は遮光すると無遮光に比べて開花が遅く、糖度が低下し、品質が悪くなりました。密植栽培(球根が多め)の場合も同様でした。ペットボトル利用の簡易水耕栽培では、遮光時も無遮光時も、施肥濃度は0〜200ppmの場合にすべて開花しました。とくに100〜200ppm濃度の開花が早かったです。高濃度の400ppmでは不開花となりました。すなわち、自然光下で施肥濃度100〜200ppmで栽培すれば、土耕でも水耕でも品質の良いチューリップが咲くことがわかりました。 4月に実験が終了し、その後はデータをまとめる作業に集中。その成果の一部を10月の農業生産技術管理学会で発表する機会にも恵まれました。3月の開花最盛期にはインターンシップ、就活が重なりとても多忙でしたが、友人の協力のおかげで目標を達成できました。

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