東京農業大学

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学生が挑む!研究紹介

海、川、湖などの豊かな自然を舞台にさまざまな生物から“命”の尊厳を学ぶ

2014年12月11日

平成26年3月卒 水圏生態学研究室 神奈川県中学校教員 菅原信希

海、川、湖などの豊かな自然を舞台にさまざまな生物から“命”の尊厳を学ぶ菅原信希水圏生物を学び教員資格を取得したい  高校の科目では生物が得意でした。将来は教員になりたいという希望があったため、生物系のとくに水圏の学問をじっくり学ぶことができ、教員資格がとれる学科を探したところ、東京農大のアクアバイオ学科にたどりつきました。横浜から空路を使い、収穫祭でにぎわうオホーツクキャンパスを訪れたところ、学生さんたちが非常に活発で、しかも各研究室の実直そうな雰囲気が自分に合っているだろうと直感。また、実際の生物を題材にして学ぶなら、オホーツクという海、山、川に恵まれた自然豊かな環境は格好の舞台になるだろうと大いに期待しました。 座学と実習をバランスよく履修  大学が掲げる「実学主義」という理念がカリキュラムに反映されていて、1年次から自然や生物に実際にふれて体感する授業や実習がたくさんありました。海での実習は、なんといっても砕氷船・ガリンコ号に乗っておこなうオホーツク臨海実習です。オホーツク海の沖に停泊してプランクトン採取の技術を習得しました。揺れる船上の実習で心身も鍛えられました。河川での実習は、キャンパスから知床方面にある斜里川の水圏生物の生息状況を知るため、魚や虫を捕獲して種類や個体数を調べました。自然体系を壊さないために記録後はすぐに川にリリースしましたが、これは将来子どもたちにも伝えたいマナーだと感じたものです。  座学の授業では、1年次の基礎分子生物学や2年次の水圏動物生理学、水圏環境学など理系の専門科目が主体になりますが、なかには水産の法律学や海洋の科学史などの社会系の科目もあり、とても興味深く履修することができました。またアクアバイオ基礎実験では、研究室活動に必要な実験技術を身につけたり、生物のスケッチもおこないました。スケッチでは正確で微細な描写が求められ、多くの学生が悪戦苦闘していました。 結氷した能取湖面を歩いて氷上調査  どうせならオホーツクならではの研究をおこないたいと思い、氷上調査を進めている水圏生態学研究室を選択しました。湖にはる氷やオホーツク海の流氷には、氷の中や裏面に多くのプランクトンが生息しています。もともと私は釣りが趣味で、ふだん釣っている魚がどんな生物をエサに生きているのか、それを食物連鎖の観点から調べてみたいと考えました。卒業研究は「能取湖における植物プランクトンの季節変動」をテーマに選択。漁獲量が豊富で冬には結氷する能取湖にはどんなプランクトンが生息しているのか、船に乗ってサンプルを採取し、研究室に持ち帰って顕微鏡などで観察・分析を続けました。冬には湖面を歩いて氷に穴をあけてサンプリングしたことも良い思い出になりました。  卒業して地元神奈川の中学校教員になることができました。理系大学に進学するきっかけを作ってくれた高校時代の恩師のように、理科の面白さを伝えられる教員になりたいと思っています。

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