ホーム研究活動学生が挑む!研究紹介「カムカム」がアマゾン川上流域の農家を救う! 「カムカム」がアマゾン川上流域の農家を救う! 2010年10月15日 平成20年3月卒 熱帯作物学研究室 朝日酒造株式会社 徳永圭介 ペルー共和国、アマゾン川流域の農民たち唯一の現金作物は“コカ”栽培。麻薬撲滅のためにコカに替わる代替作物として「カムカム」という熱帯果樹を農民たちに普及させる農民支援プロジェクトを、本学卒業生の鈴木幸之氏が中心の「カムカム協会」が行っています。また、商品開発やレシピ開発、販売までを、現役農大生が取締役に名を連ねる学内ベンチャー企業が行っています。 カムカムとは、果汁100グラム中のビタミンC含有量が2,800ミリグラム、レモンの約60倍、アセロラの1.6倍という世界で最もビタミンC含有量が高い果物。しかし学術的な研究はほとんど行われておらず、栽培特性は未知だったため、私は、効率の良い繁殖法の確立を目指し研究を行いました。カムカムと、同じフトモモ科のジャボチカバを用い、2種類の接ぎ木試験を実施。実際のカムカム栽培地であるペルーの農場で3週間、栽培状況の確認や接ぎ木の実習を行いました。 カムカムの普及は、コカ撲滅のみならず貧困対策にもつながります。贅沢を望まずたくましく生きる現地の人たちの姿は心に残りました。この研究を通して出会ったすべての人、そして個性的なメンツの揃った学科の仲間が、私の宝です。 前のページ 次のページ