ホーム研究活動学生が挑む!研究紹介酢酸菌に欠損する酵素を遺伝子操作で強制発現 酢酸菌に欠損する酵素を遺伝子操作で強制発現 2012年12月7日 平成24年3月卒 発酵食品化学研究室 大学大学院農学研究科醸造学専攻進学 山本有紀 私が研究対象としたsuccinyl-CoA synthetaseは一般に呼吸に使われる酵素ですが、酢酸菌にはそれが欠損しています。この酵素を遺伝子操作によってわざと酢酸菌に発現させると発酵能にどんな影響があるか、その検証をめざしました。研究では、まず大腸菌のsuccinyl-CoA synthetase発現に関する遺伝子を取り出し、それを増やしてからプラスミドDNAに挿入する試みを繰り返しました。なかなか思うような結果が出ず、同じ操作を延々と続けるだけの時期もありましたが、卒業論文では、遺伝子をプラスミドDNAにきちんと挿入できたことを確認した時点までまとめました。大学院進学を決めていた私は研究をその後も継続し、現時点ではそのプラスミドの酢酸 菌への挿入もすでに成功しています。今後はこの菌を用いて酢酸発酵能にどんな影響があるか調べていくことが可能です。さらなる研究で、酢酸菌や微生物を利用する産業で応用可能な知見が得られると考えています。 前のページ 次のページ