ホーム研究活動学生が挑む!研究紹介熟成チーズの中に存在する一風変わった乳酸菌に注目 熟成チーズの中に存在する一風変わった乳酸菌に注目 2011年8月1日 平成23年3月卒 発酵食品化学研究室 大学院農学研究科醸造学専攻進学 松山未央子 チーズの中にはさまざまな乳酸菌が存在しています。一般に知られる乳酸菌は、自らが出す酸に耐えるために、酸性で塩のない環境を好んで生育します。しかし私たちが研究対象にした乳酸菌は、まったく逆のアルカリ性で、しかも塩が好きという性質を持っています。そんな一風変わった乳酸菌たちが、実はチーズの熟成に大きく関わっているのです。私は、これらの乳酸菌がチーズに存在する理由と与える影響について、またチーズ製造のどの段階で入ってくるのかなどの解明に挑戦。熟成チーズやチーズの原料に使われている塩から乳酸菌を分離し、その性質を調査しました。好塩性・好アルカリ性乳酸菌のなぞを明らかにすることは、さらに品質や風味の良いチーズの製造方法の開発につながります。将来的には、乳酸菌を用いた他の食品への応用という可能性も広がるかもしれません。研究を通じて、いろいろな微生物を学び、私の身の回りにある食品に対する見方も変わりました。 前のページ 次のページ