ホーム研究活動学生が挑む!研究紹介植物葉緑体におけるRdタンパク質の機能解析 植物葉緑体におけるRdタンパク質の機能解析 2012年12月7日 平成24年3月卒 資源生物工学研究室 山崎製パン(株)勤務 谷口玲那 酸素を苦手とする微生物である嫌気性菌は、菌体内の有害な活性酸素種を分解する優れた複合酵素系を有しています。この複合酵素の中には、嫌気性菌にのみ分布するRdタンパク質が存在し、このRdが葉緑体にも存在することが近年わかってきました。しかし、その機能や環境ストレス耐性への関与は詳しくわかっていません。そこで私は、葉緑体内に存在するRdタンパク質の機能解明に挑戦しました。まずRdタンパク質の植物界における分布調査をおこない、さらに環境ストレスを付与した際のRdタンパク質の発現変化を検証。そして真核藻類クラミドモナスにあるRdタンパク質の1つを精製しその機能を解析。研究過程では、育てた藻類や植物に乾燥や塩などの環境ストレスを与える際に、途中で死滅したり枯れたりして生育段階で実験が止まるという苦労も何度かありましたが、解析の結果、嫌気性菌由来のRdタンパク質が植物体でも機能することを確認できました。 前のページ 次のページ