研究成果 | 生分解性プラスチックの微生物合成の過程で発見した「膜小胞の分泌生産」 〜“泡”をきっかけとした「瓢箪から駒」の研究ストーリー 〜
2022年3月2日
教育・学術
東京農業大学生命科学部の高相昊研究員、田口精一教授 (兼任:神戸大学大学院科学技術イノベーション研究科・客員教授)らの研究グループは、筑波大学生命環境系の野村暢彦教授、豊福雅典准教授ら、明治大学大学院農学研究科の佐藤道夫特任講師との共同研究により、生分解性プラスチック素材であるポリヒドロキシ酪酸(polyhydroxybutyrate: PHB)を生産する大腸菌において、球状ナノ構造体の膜小胞(メンブレンベシクル、membrane vesicle: MV) が形成・放出される現象を世界に先駆けて発見しました。
本研究成果は、日本時間2022年3月1日19時付(英国時間2022年3月1日10時付)でNature姉妹誌 「Scientific Reports」に掲載されます。
詳細情報
研究成果のポイント
- 生分解性プラスチックを生産する組換え大腸菌の細胞表面に隆起物を見出し、菌体外に膜小胞(メンブレンベシクル、membrane vesicle: MV) が放出されていることを発見。
- MVの分泌生産量は、添加するグルコースの 「さじ加減」 によって精密に調節可能であり、工学的応用にアドバンテージ。