ホーム研究活動学生が挑む!研究紹介100年単位で生きる樹木を相手にしながら森林総合科学のふところの深さと幅広さを学びました 100年単位で生きる樹木を相手にしながら森林総合科学のふところの深さと幅広さを学びました 2015年1月23日 平成25年3月卒 治山・緑化工学研究室 住友林業クレスト(株)勤務 渡邊千波 100年単位で生きる樹木を相手にしながら森林総合科学のふところの深さと幅広さを学びました渡邊千波自然・環境・植物・生態系をキーワードに 高校で理系を選択した私は、進学にあたって何に興味があるのか考えたとき、「自然」「環境」「植物」「生態系」といったキーワードにいきあたりました。昔から野外で走り回ることや、植物を育てることが好きだったのも関係していたと思います。そのキーワードで大学を探したら、東京農大の森林総合科学科にたどり着いたんです。当時、自分の興味はまだ漠然としていましたから、できる限り幅広く学ぶことができて専門分野の選択肢が多い学科にすれば、勉強していくうちに考え方が変わっても対応できるだろうと思い、この学科を志望先に決めました。 社会科学の視点からも学ぶことができる 勉強面では、入学前に考えていたよりもずっと幅広い知識を得ることができました。私は当初、高校で習う生物の分野でいえば、植物の生理生態や植生遷移ぐらいしかイメージできていませんでした。しかし実際は、林業に関する造林や経営、農山村や地域振興を含む社会科学の分野、木材や林産物の物理性や化学性といったように、非常にふところの深い学問なんだと感じました。また、森林関連の研究は、100年単位で生きている樹木を相手におこなうので、期待通りの結果に結びつけるのが難しい分野であり、できたとしてもとても時間がかかる分野だといえます。そんな学問だからか、この学科の学生の気質は、とてもゆったりと落ち着いていて、小さなことにあくせくしないでドッシリしているというイメージをもちました。 また東京農大は、やりたいテーマがあれば比較的なんにでもチャレンジさせてもらえる大学だと思います。学べることは本当に幅広く、卒業生とのつながりがとても強い大学なので、その人脈は在学生でも有効に活用できると思いますし、社会との貴重な接点になると思いました。 研究室活動は社会に出るための準備期間 研究室の活動はとても興味深いことばかりでした。自分の興味のあるテーマを選べば、勉強も苦じゃないし、フットワークも軽くなります。私は毎週のように種子を採りに出かけたり、試験をしたりしていましたが、第三者からすれば「よくそんなに続くね」という感じだったと思います。とくに森林の研究は、自分で足を運んで採りにいったデータがすべてなので、フットワークの軽さは重要です。 また、自分の興味のある研究についてはもちろんですが、社会に出るにあたって大切なこともたくさん学ばせていただきました。研究室のなかで与えられた役割や仕事をやり遂げることや、礼儀や人間関係も学びました。大学生活の後半は、社会に出るための準備期間とも言えますので、研究室での活動は大いに役立ったと思っています。 前のページ 次のページ