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学生が挑む!研究紹介

山と農村を舞台に森林と社会の関わりを学び地域の林業や農業の再生を考え続けた日々

2015年1月23日

平成26年3月卒 森林経営学研究室 福島県いわき市森林組合勤務 阿部光

山と農村を舞台に森林と社会の関わりを学び地域の林業や農業の再生を考え続けた日々阿部 光自然のなかで本格的に林学を学びたい  専門的な林学を実際の自然を題材に学んでみたいとずっと思っていました。東京農大では、キャンパスを出て山中などでおこなう実習形式の授業が豊富だと聞き、自分の志望にぴったりだと思い受験先に選択しました。多摩川源流の山村に残る水田で稲作活動を継続  森林総合科学科の授業は、入学早々から自分の期待を裏切りませんでした。1年次前期の森林学実験実習では、学科にある8つの研究室の先生方が交代で研究テーマに沿った内容の授業を指導してくださり、実際の森林でおこなう現場実習も何度か体験することができました。また世田谷キャンパスは都心にありながら緑豊かで広く、構内には森林学の基礎を学ぶための樹木が多く生育しており、学内の学習環境も恵まれていたと思います。  特別講義である「多摩川源流大学」には毎年参加しました。このプログラムは一級河川である多摩川源流域の山村の山梨県小菅村を訪れ、農作業を体験しながら地域再生と農環境について学ぶものです。この体験を通じて農村の再生に興味をもった私は、「源流放課後の会」という自主的サークルにも参加しました。小菅村に残った最後の水田を学生が村の人々と共同で管理しながら稲作をおこなうという活動で、毎月欠かさず通うほど熱が入ってしまい、村の水田には結局卒業時まで関わり続けました。こうした授業やサークル活動を通じて、森林と社会の関わりや農村のあり方を理解することができ、環境保護や地域再生についてより有効な手段がないか常に考えるようになりました。 卒業研究では群馬県の山林で樹木の生育データを収集  3年次から所属した森林経営学研究室では、先生から森林調査のための課題を毎週与えられました。統計学がベースとなる課題が中心で、内容が高度なため、提出前日のぎりぎりまで同期のみんなで協力しあいながら解答を探りました。4年次は「列状間伐における樹木の成長と立木位置」というテーマの卒業研究にひたすら取り組む毎日でした。森林に生育する樹木を間引く作業を間伐といい、列状間伐は樹木群を列に分けて選んだ1列に生える木を伐っていく間伐方法です。全国各地の森林の手入れ不足が問題視されているなか、列状間伐が樹木の成長と森林の保護にもたらす効果を具体的に検証するため、群馬県の大桁山に通い、立木位置をはじめ樹木の生育状況のデータをつぶさに収集して分析をおこないました。  卒業したいま、福島県いわき市の森林組合で働いています。原発事故による被害から地域の林業が一刻も早く復興できるよう、大学で学んだ知識や技術を生かして、地域再生に貢献していきたいと考えています。

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