東京農業大学

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教員コラム

食卓を彩るきのこ

2015年4月1日

地域環境科学部 森林総合科学科 教授 江口 文陽

天然物を利用した食彩(1)

 森を散策するとたくさんの可愛いきのこたちとの出会いがある。わたしはそんな時間が大好きだ。「このきのこどうやって料理しよう?」「そのきのこはどんな食材とあうだろう?」わたしの頭の中は、食卓を彩るいろいろな料理で満ちあふれるのだ。シイタケ、マイタケ、エノキタケ、ナメコなどの誰もが知っているきのこもあれば、トキイロヒラタケ、ヤマブシタケ、ヤナギマツタケ、タモギタケなどのあまり知られていないきのこもある。
 では、きのこはどんな食べ方がおいしいのだろうか。そもそも、きのこという天然物には、グアニル酸という旨(うま)み成分が含まれるのでおいしい食べ物といってもよいだろう。しかし、きのこの食べ方は、焼く・炒める・煮るといった方法が定番だ。きのこをおいしく食べるには、きのこの旨みを利用して形を残したい。
 そんな料理を基本とするきのこ料理の達人との出会いがあった。料理研究家・フードコーディネーターとして活躍している木田マリさんである。木田さんは日本テレビの「3分クッキング」や「ヒルナンデス!」などのテレビ番組の料理制作に多く携わり、柔軟な発想と精細な料理技術で作る家庭料理に定評がある。素材の機能性をいかしつつ、シンプルにおいしくつくる調理法に精通しているのだ。
 木田さんの料理を紹介しよう。こんな料理でお酒やごはんとともに食卓を囲んでみてはどうだろう・・・。

 

まるごとシイタケのシュウマイ

1.‌シイタケは軸を1㎝残して切る。切り取った軸はみじん切りにする。
2.‌ひき肉と軸をボウルに入れ、材料を順に入れよくかき混ぜる。
3.‌シイタケの傘の裏側に片栗粉を薄く振りかけ、肉だねを丸めて軸を包むようにのせる。クコの実を上にのせて蒸気が上がった蒸し器に並べて、弱火て10〜15分蒸す。
[材料2人分]
‌シイタケ8個、肉だねの材料(豚ひき肉150g、塩小さじ1/4、こしょう少々、しょうが汁小さじ1、しょうゆ小さじ1、酒大さじ1、ごま油小さじ1、ねぎみじん切り1/2本、片栗粉大さじ1、クコの実16粒)

ポイント
肉だねのジューシーな旨みをシイタケがキャッチしてくれる。シイタケの軸を少し残しておくと、蒸した後も肉だねがシイタケから離れにくくなる。

(写真:吉本博明)

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