東京農業大学

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学生が挑む!研究紹介

未利用資源を活用した焼酎と酢の製造に挑戦

2011年8月1日

平成23年3月卒 調味食品学研究室 (株)すが野勤務 福永桃子

私は醸造学科での学びを通じて、特に食品の加工や開発に興味を持ちました。そこで、市場では未活用の2つの原料に着目し、研究室の同級生と2人で協力しながら製品化をめざした研究をおこないました。  一つめの原料はサツマイモです。市場で人気の高い芋焼酎を、年間通じて安定して醸造するため、生産量の膨大なオーストラリア産のサツマイモ2種を選択。低コストで美味しい新たな芋焼酎づくりにチャレンジしました。まず1次発酵させた米麹を蒸したイモに加えて、2週間発酵させた後に、蒸留をおこないました。イモの1つはオレンジ色で、一方は紫色。この色と独自の風味を反映させた醸造をめざしましたが、蒸留することで色はやはり無色となってしまいました。風味も日本産に比べると弱く、研究の結果、焼酎以外に発泡酒などでの活用の可能性を提案することになりました。  もう一つは福島県の鮫川村の特産であるナタワリカボチャです。他の地域ではほとんど栽培されておらず、収穫が不安定なため、市場に出回ることの稀な品種ですが、このナタワリカボチャを原料とした、酢の製造に挑みました。ところがこのカボチャは熟成にたいへん時間がかかり、まだ発酵を継続させている段階で私たちは卒業の時期を迎えてしまいました。この結果の検証は後輩たちへバトンタッチすることに。しかし、未利用資源活用の可能性を探す研究は、とても興味深い体験でした。  私はこの春から、漬け物を扱う会社に研究・開発職として勤務します。漬け物は発酵食品の一種なので、醸造学科で学んだことを生かして研究の道を進んでいきたいと思います。

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