東京農業大学

メニュー

学生が挑む!研究紹介

地域の歴史をたどり、人々の声を聞き、未来に残す景観づくりに取り組みました

2015年1月23日

平成26年3月卒 造園建設工学研究室 (株)昭立造園勤務 今井さくら

地域の歴史をたどり、人々の声を聞き、未来に残す景観づくりに取り組みました今井さくら緑を守り育てていく仕事に就きたい  都内杉並区の住宅地で育った私は、街中の公園や街路樹の並木、また自宅の向かいにあった大きなお屋敷の木々の緑が大好きでした。中学生のときにそのお屋敷が解体され、木々も撤去された様子を見て、緑を守り育てることができる仕事に就きたいと思うようになりました。受験を控えて進学先を調べたところ、東京農大の造園科学科の存在を知り志望しました。 樹木の種類を葉っぱから見分ける演習に悪戦苦闘  造園科学科は植木屋さんのような木々の剪定をする仕事を学ぶ学科だと思っていましたが、入学してみると造園のデザインや設計の授業が多く、とくに絵を描く実習がくりかえされることに驚きました。最初は苦手でしたが反復練習するうちになんとか形あるものが描けるようになっていきました。また1年次後期の花・緑演習という授業では、世田谷・厚木キャンパスにある樹木を観察し、葉っぱを見て樹木の種類を識別するトレーニングを重ねました。1回の演習で50種の樹木を識別しレポートにまとめて提出しますが、これがかなり大変な課題で、1年次に最も鍛えられた授業の一つでした。でもこのときに得た知識はその後の学びの各所で応用されることになりました。2年次には測量実習を学生10人くらいのグループワークでおこない、また造園計画学など徐々に専門的な科目を習得していきました。 学外活動で農地景観を活用するワークショップに参加  ほぼ9割の学生がそれぞれ希望する研究室に所属します。私は造園学のなかでもとくに「景観」に興味があったので、それを専門とする先生がいらした造園建設工学研究室を選択。研究室の合宿では世界遺産である平泉の景観などをグループで調査して、報告をパネルにまとめる作業も経験しました。また埼玉県八潮市の都市近郊の農地で、農地とその景観をどのように活用・保全していくかを探る学外活動をおこない、地域の人々と共同のワークショップにも参加。実社会の実例にふれるとても貴重な経験になりました。4年次になってから取り組んだ卒業研究のテーマは「大正・昭和期における杉並区・荻窪地域の別荘地としての発展とその特徴」というもの。かつて有数の別荘地であったとされる区内の荻窪地域を対象に、当時の別荘の庭はどんなもので周囲はどんな環境だったのか、といった歴史からみた景観の研究でした。  卒業後は昭島市にある造園会社に就職しました。造園会社をはじめ、建築関係、広告などの企業に幅広く就職活動をおこないましたが、希望通りの職種に就けたことを喜んでいます。今後関わっていく仕事は多摩地区の公共事業が中心になり、公園や街路などの現場で緑を守り育てていくことになります。数年後には実務経験を積んで造園施行管理技士の資格にもチャレンジするつもりです。

checktheweb_0137_img_02.jpg

checktheweb_0137_img_03.jpg

checktheweb_0137_img_04.jpg

checktheweb_0137_img_05.jpg

checktheweb_0137_img_06.jpg

ページの先頭へ

受験生の方