ホーム研究活動学生が挑む!研究紹介明治時代の石版画から当時の東京の水辺空間を考察 明治時代の石版画から当時の東京の水辺空間を考察 2010年10月15日 平成21年3月卒 造園建設工学研究室・景観材料研究室 世田谷区役所(造園職)勤務 高野麻衣 江戸が水の都と呼ばれていたことは有名ですが、現在の東京でその面影を見ることは難しいです。また近年は、「親水デザイン」というキーワードのもとに、水辺にさまざまな施設が作られていますが、なかには首をかしげたくなるものも。それは近代化によって、封建社会であった江戸の社会システムが大きく変革したことに端を発していると考えることもできます。そこで、山本松谷の石版画を用い、“形態・デザインは、それが単独で存在しているのではなく、必ずその背景に人間の行動があるはずだ”という視点から、明治時代東京の水辺空間における人間の行動と形態・デザインとの関係を明らかにしました。水辺空間の再生とは、単に施設を新しくすることではなく、その空間にどのような利用の可能性が秘められているのか、それをどういった形にしていけば有効なのかを考えていくことです。その意味でも、このようなデータの蓄積は重要ではないでしょうか。 前のページ 次のページ