東京農業大学

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学生が挑む!研究紹介

消雪時期による花形態と結実の変化を観察

2010年10月15日

平成21年3月卒 森林生態学研究室 (株)大田花き勤務 西森拓也

積雪の多い高山では雪解けが早い場所(尾根)と遅い場所(谷)で、同種類の植物(ユキワリソウ)の繁殖生態にどんな変化が起こるのか調べました。高山のように積雪の多い環境では植物の開花は雪解け時期に大きく影響され、風が吹き付けて雪が積もらないような尾根では雪解けが早く、植物の開花時期も早いです。対して、谷や窪地などの、雪の吹き溜まりができるところでは、雪解けが遅く植物の開花も遅くなります。この開花時期の違いが、ユキワリソウを取り巻く環境(花粉媒介昆虫や他種との競争)を変化させて、花の形態や結実成功に影響をもたらしているのではないか?ということです。尾根から谷にかけて他の植物との光を巡る競争が激しくなり、花は小さくなり、数も減少、結実率も悪くなりました。原因として花粉授受に重要な訪花昆虫が小型のハチからハナアブに変化したことが考えられ、訪花昆虫の違いにより植物の繁殖生態が変化することが確認できました。研究時には長野県白馬村に住み込み、標高2000mの調査地に毎日通いました。

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