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学生が挑む!研究紹介

2年次に分子生物学の奥深さと難しさを痛感卒業研究をきっかけに農業に関わる仕事を選択

2016年2月22日

平成27年3月卒 植物生産化学研究室 (株)サカタのタネ勤務 藤田将平

2年次に分子生物学の奥深さと難しさを痛感 卒業研究をきっかけに農業に関わる仕事を選択藤田将平学科の6つの研究室の研究内容を入学前に下調べ  高校時代は化学と生物の授業がとても楽しく、とくに植物や微生物に興味をもっていた私は、大学では農学系の勉強をしたいと考えました。数ある大学を調べるうちに、農学分野の教育と研究に歴史と伝統をもつ東京農大に注目し、なかでも植物から食品まで幅広く学ぶことができる生物応用化学科の教育に強く魅かれました。そして6つの研究室の研究内容を調べたところ、この学科なら在学中にやりたいことを見つけられるだろうと思い、一般入試で受験しました。分子レベルから生命現象に迫るための基礎を蓄積  1・2年次のカリキュラムは、学科の6つの研究室に関連する各分野の基礎領域をひと通り理解するためのものでしたが、分子レベルから生命現象に迫っていく学科のため、化学の素養が不可欠でした。1年次は化学関連を中心に理科系の基礎科目を履修しましたが、理科は得意だったこともあり苦労なく学ぶことができました。しかし2年次になると分子生物学などの生物学を応用させた専門科目の内容の奥深さに驚き「大学の授業はレベルが高いな」と、あらためて感じました。最初の2年間に基礎化学から植物、微生物、食料まで多くの分野を学ぶことで、広い視野で物事を考える力が身についたと思います。卒業研究で生物農薬の新たな活路を模索  もともと植物に関心があった私は、できれば農業界に役立つような研究がしたいと考え、植物の生産性向上を目的とした研究を進めている植物生産化学研究室を選択しました。3年次になると、週に一回の研究室演習があり、前期にみんなで論文を読み、後期には各自で英語の論文を訳して演習でその内容を発表しました。あつかう論文は実験に必要な知識・技術が書かれたものが主体でしたが、科学の専門用語が多いため翻訳にはとても苦労しました。演習で大勢の前で口頭で発表した経験は、後の就職活動の面接試験にも生かすことができ、研究室の学びには研究活動以外に対しても付加価値があると感じました。  卒業研究は「抗菌性リポペプチドのレタス根腐病抑制効果」というテーマに取り組みました。植物病害の抑制に効果的に関わることが報告されている抗菌性リポペプチドは、バチルス属という細菌によって生み出された後、どのように植物病害に作用するかを解明する研究でした。この研究を進めることで、近年注目を集めている生物農薬に新たな活路を見出だすことができるかもしれないと考え、3年次の10月にこのテーマを選択しました。  研究を進めていくうちに、卒業後は農業に携わる仕事がしたいという志望が一層明確になっていきました。抗菌性リポペプチドが実際に病気を抑えているか検証する実験を何度も繰り返すなか、4年次の10月には先生の薦めにより、土壌微生物学会で壇上から研究経過を発表する機会にも恵まれました。  卒業後は、国内大手の種苗会社に入社しました。会社が生産・販売する「種」は、農家の方々を通じて農作物や花として市場に提供され、人々を笑顔にする環境づくりに貢献しています。国内外の農業を豊かにするこの仕事に誇りをもち、将来は海外勤務することも視野に入れて努めていきたいと思っています。

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