ホーム研究活動学生が挑む!研究紹介再生医療に道を開く、胎盤中の幹細胞に着目 再生医療に道を開く、胎盤中の幹細胞に着目 2010年10月15日 平成22年3月卒 動物発生工学研究室 東京医科歯科大学大学院 生命情報科学教育部進学 渡辺義隆 皮膚や臓器などを構成する細胞のもとになる細胞を「幹 細胞」といいます。幹細胞は多能性で、さまざまな細胞に 分化できるため、再生医療に道を開くものとして期待さ れています。私は、この幹細胞の中でも、胎盤系のTS (trophoblast stem cells)細胞に着目し、マウスを使 った実験研究を試みました。出産後に廃棄されてしまう ことがほとんどの胎盤ですが、母体の中で胎児を包んで いることを考えるなら、母子ともに適合する可能性が推 測できます。胎盤中の幹細胞であるTS細胞には、拒絶反 応などの負担の少ない、再生医療の手がかりがあるので はないでしょうか。すでに、胎盤から得られる臍帯血中の 造血幹細胞は、難治性血液疾患の治療などに役立てられ ています。また、この臍帯血には、上皮細胞など多方面の 組織への分化機能を持つ細胞の存在が示唆されています。 動物、植物、微生物などの分野を網羅したのがバイオサイ エンス学科。最先端の科学に出会える学科です。 前のページ 次のページ