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ニュースリリース

農芸化学科 樋口 恭子 教授が第66回 日本土壌肥料学会賞 受賞 

2020年10月21日

教育・学術

 応用生物科学部 農芸化学科 樋口 恭子 教授が第66回 日本土壌肥料学会賞を受賞しました。

 日本土壌肥料学会は、食糧の生産に深く関係している土壌学、肥料学、植物栄養学の近代的な理論と技術体系を構築することを目的として、1927年に設立された学術団体です。以来、国土資源の保全に関連する環境科学の分野なども取り込んで発展を重ね、現在では約2,500名の会員を擁し、研究活動や技術開発の範囲を広げています。

受賞内容

「オオムギを中心とした植物の包括的アルカリ耐性機構の研究」

 カルシウムやナトリウムが高濃度に集積したアルカリ土壌のpHは高く、リン、鉄、マンガンなどの溶解性が低下して、それら元素の欠乏症により作物の収量は低下します。光合成鉄利用効率(葉に含まれるFe1モル当たりのCO2同化量)という新しい概念を導入することにより、鉄欠乏耐性が強いオオムギ品種は鉄を最も大量に必要とする光化学系Iに効率よく鉄を分配すること、鉄欠乏により引き起こされる光阻害を回避するためにオオムギ固有の集光性アンテナタンパク質を活用すること、CO2同化能力の低下を補うために積極的な代謝調節を行うこと、の3点を明らかにしました。

 さらに、オオムギは地上部からのシグナルの制御で、アルカリ条件下でも根端細胞の分裂・成長を維持することを明らかにしました。一方、ヨシは根に侵入したナトリウムを地上部に輸送する前に回収し、過剰のナトリウムを根から排出することを実験的に明らかにしました。これらの業績は、根の必須元素獲得、ならびに獲得した元素の有効利用という植物栄養学分野の中心的な課題に新たな知見を加えるものとして評価されました。

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