東京農業大学 総合研究所研究会「稲・コメ・ごはん部会」講演会を開催
2025年4月11日
教育・学術
東京農業大学 総合研究所研究会「稲・コメ・ごはん部会」は「東京農業大学こめプロジェクト研究」と共催し3月27日(木)、世田谷キャンパスで“稲作・こめの果たす社会的役割”をテーマに講演会を開催しました。
総合研究所 佐々木 卓治 客員教授
農芸化学科 山本 祐司 教授
講演会には3名の有識者が登壇。
最初に合同会社 十色 代表のサカール祥子さんが「農福連携の始め方、続け方」と題する講演を実施。合同会社十色が行う事業や農福連携における設備面、費用対効果の側面、教育研修の側面からの難点を紹介し、事業を成り立たせることや合理的な作業システムを構築する事の重要さを伝えました。
合同会社 十色 代表のサカール祥子さん
次にアルファー食品株式会社 東京支店営業部の内田 将史 課長代理が「非常食の市場動向」について講演。アルファー食品株式会社が1995年1月の「阪神・淡路大震災」以降、防災用非常食を重視して商品開発を行ってきたことに触れ、だれ一人とり残さないことをテーマに食物アレルギー認証・ハラール認証・UDF(ユニバーサルデザインフード)認証を受けた商品を取り揃えている事を紹介しました。
アルファー食品株式会社 東京支店営業部の内田 将史 課長代理
そして最後に、総社赤米大使で國學院大學大学院 文学研究科に在籍する歌手・相川 七瀬さんが「赤い米と神まつり」について講演。長崎県対馬市、鹿児島県南種子町、岡山県総社市にて古来、神事米として伝わる赤米(あかごめ)を対象にした研究成果や、赤米を「文化・食・教育」の舞台と捉え、備中国分寺前の田んぼで地域住民とともに田植えを行い、音楽祭の様に赤米を育てる活動について紹介しました。
歌手・相川 七瀬さん(総社赤米大使 / 國學院大學大学院 文学研究科)

左から末松 広行 特命教授(総合研究所)、サカール祥子さん(合同会社 十色 代表)、相川 七瀬さん(歌手・総社赤米大使 / 國學院大學大学院 文学研究科)、内田 将史 課長代理(アルファー食品株式会社 東京支店営業部)、佐々木 卓治 客員教授(総合研究所)、山本 祐司 教授(農芸化学科)
3名の有識者による講演の後には情報交換会も実施。
会場では東京農業大学の学生が考案したお米のスイーツや一般社団法人のと島クラシカタ研究所 福嶋 葉子さんによる特製の能登創作おにぎりが振舞われ、参加者による活発な交流が行われました。
東京農業大学こめプロジェクト研究
東京農業大学は米飯を対象に新たな食の創造を目的として「新しい米の育種」「米の機能性の評価と製品化」「米農家の課題解決」等、我が国の主食である米の需要拡大と米を中心とした関連産業の維持発展に繋げていく研究を産学官連携により推進しています。
【目標】「こめ」に関する研究の新展開を試み、5年以内に研究成果を上げる。
【プロジェクト研究課題】
1. 新たな品種についての研究
2. 新しい機能性・製品開発に関する研究
3. 社会実装を目指す研究