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ニュースリリース

「農大和牛」の子牛が誕生しました。

2021年6月24日

お知らせ

令和3年5月27日(木)正午に、富士農場にて農大和牛プロジェクトの子牛が2頭誕生しました。

子牛(黒毛)20210527.JPG

子牛(褐毛混黒毛)20210527.JPG

生年月日 令和3年5月27日 正午
雄 黒毛
雌 褐毛混
2頭とも32キロ~33キロ

農大和牛プロジェクト

 本プロジェクトは東京農業大学農生命科学研究所プロジェクトで、メンバーは山本祐司農芸化学科教授、堀田和彦食料環境経済学科教授、岩田尚孝動物学科教授が中心となり令和3年度より始動しました。

 プロジェクトの目標は、岩田教授が所属する動物生殖学研究室の卓越した知識と技術を中核とし、赤黒和牛(富士農場にて飼育)を市場に流通させて東京農大のブランド力の底上げを目指すものです。また、本年度は研究活動を展開し農大の総力をあげて推進いたします。

 黒毛和種は“さし“という霜降りで有名な日本のブランド牛肉です。全国で黒毛和種のブランド化が行われており各県に銘柄があります。現在、牛肉の価値は霜降りと言った筋肉の中に混在する脂の度合いに重点を置いて評価しています。このような牛を作るには多くの場合、輸入穀物を組み合わせて配合した飼料を独特のプログラムのもとで与える必要があります。

 一方で、牛は本来、草を食べて成長する生き物です。現在牧草を食べた健康的な赤身の肉も牛肉の楽しみ方として注目が集まっています。農大和牛は、富士農場の広大な地で牧草を食べて育った赤身が特徴の和牛です。第一弾として出荷された農大和牛は、その赤身おいしさが高く評価されています。この度誕生した子牛も牧草食で肥育し、2年弱、3年といった肥育期間を設定します。そこで予想される様々な飼育形態にかかる費用を明らかにし、グラスビーフに対する価格帯、消費者層等を探究していきます。

 現在、日本では肉用牛として用いる子牛の数が不足しているため、子牛価格が高騰し、肥育農家の経営を圧迫しています。そのため新しい方法での和牛の増産が大きな課題となっています。受精卵を使った和牛の増産は、乳用牛を母体として活用するため、牛乳生産に加えて、高価な和牛子牛の販売収益により経営を安定化させる効果があります。東京農業大学では受精卵を活用した子牛生産を介して、新しい和牛の形を提案するとともに、農業や地域の振興に役立てていこうと考えています。

 東京農業大学総合研究所主催「革新的技術研究成果報告会」(2019年12月19日、東京丸の内の丸ビルホールにて開催)においても「農大和牛」に関してマスコミ取材が多数ありました。以下のURLからご覧ください。

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