東京農業大学

メニュー

ニュースリリース

東京農業大学で「昆虫食セミナー2025」開催のお知らせ ~ “農大マルシェ”ではアゼルバイジャン食品の販売も~

2025年5月21日

お知らせ 学生活動

生産環境工学科 バイオロボティクス研究室は6月28日(土)、東京農業大学(世田谷キャンパス) 国際センター2F「榎本ホール」で「昆虫食セミナー2025」を開催します。さらに国際センターの芝生エリア付近では「農大マルシェ」を開催しており、アゼルバイジャン食品の販売を行います。

「昆虫食セミナー2025」は東京農業大学の「バイオロボティクス研究室」、ネオアクシス、農業情報学会「代替タンパク質・アグリテック研究部会」が共催。NPO法人昆虫普及ネットワークの内山 昭一 理事長、TAKEO 佐伯真二郎 CSO、FUTURENAUT 櫻井 蓮 CEOが登壇する他、交流会を通じてコオロギ食品を中心とした昆虫食の有用性、安全性や美味しさを参加者に伝える事を目的に実施する体験型のイベントです。

また、株式会社農大サポートが定期的に開催している農大マルシェも同時開催していて、「バイオロボティクス研究室」がアゼルバイジャン食品の販売を実施します。

「バイオロボティクス研究室」は日本とアゼルバイジャンの農業・食文化交流を目標としたプロジェクトに取り組んでおり、研究室に所属するアゼルバイジャンからの留学生・Oruj Orujovさんがアゼルバイジャンの農業や食文化を伝えます。

「昆虫食セミナー2025」は事前登録制(参加費無料)です。ご興味のある方はぜひお早めにお申し込みください。

昆虫食セミナー2025

【日 時】 6月28(土) 10:00-12:00
【場 所】 東京農業大学(世田谷キャンパス) 国際センター2F「榎本ホール」
【共 催】 ネオアクシス、農業情報学会「代替タンパク質・アグリテック研究部会」、東京農業大学「バイオロボティクス研究室」
【内 容】

  1. 挨拶・司会(高崎経済大学 飯島 明宏 教授/東京農業大学 佐々木 豊 教授)
  2. 伝統と現代、そして未来へ―日本ではどんな昆虫が食べられてきたか―」NPO法人昆虫食普及ネットワーク 内山 昭一 理事長
  3. ラオスから見る昆虫栄養のポテンシャル」TAKEO 佐伯真二郎CSO
  4. 食用コオロギは主流化できるのか〜生産・消費と社会理解の醸成に向けて〜」FUTURENAUT 櫻井 蓮 CEO
  5. 交流/意見交換など

内山昭一氏(NPO法人昆虫食普及ネットワーク 理事長).png

NPO法人昆虫食普及ネットワーク 内山 昭一 理事長

佐伯真二郎氏(TAKEO CSO).png

TAKEO 佐伯真二郎CSO

櫻井 蓮氏(FUTURENAUT CEO).png

FUTURENAUT 櫻井 蓮 CEO

【参加方法】事前申込制(無料)
昆虫食セミナー2025申し込みフォーム:https://forms.gle/9hZMS2MX5j5FHUPJ7

プロテインクライシスと昆虫食への期待

佐々木 豊 教授(バイオロボティクス研究室)

地域環境科学部 生産環境工学科

人口増加などから早ければ2030年からプロテインクライシス(タンパク質供給量不足)が起こることが世界的に指摘されており、その解決の一つとして「代替タンパク質」というキーワードが挙げられています。「代替タンパク質」は植物性・細胞培養・藻類・微生物など多岐に渡り、その一つが「昆虫代替タンパク質」です。

昆虫活用の良い点は、従来の家畜と同等以上のタンパク質を含むだけではなく、温室効果ガスを排出しない、省スペース生産で効率的に生産が可能であることに加え、特にフードロスなどを活用して植物性のものもタンパク源に変換できることであり、かつ昆虫のみならず、その糞(フラス)なども活用できて廃棄するところがなく、循環型農業生産に適していることになります。

元来世界中で伝統的に昆虫食が存在しており、FAOが提唱しているように昆虫の活用が今後の食料、環境、エネルギーの解決方法の一つになることが期待されています。

将来的に宇宙農業をも想定し、昆虫を代替タンパク質として食料、家畜生産や養殖用の飼料タンパク源、肥料タンパク源に活用することは重要と考えますし、世界では市場化も含めて研究・開発が積極的に行われています。

「バイオロボティクス研究室」とは?

「バイオロボティクス研究室」は東京農業大学 地域環境科学部 生産環境工学科に設置されている研究室で、総合工学としてのロボティクス(ロボット工学)を活用し、食・環境・農業・社会問題の解決を目指しています。「スマート農業&フードテック&クリーンエネルギー」をキーワードに以下の様な研究テーマに取り組んでいます。

  • 昆虫代替タンパク質を活用した循環型農業生産システムの開発
  • 植物・昆虫・キノコ用Agri-CPSプラントの開発
  • 海洋生態系・ブルーカーボンのための水中ドローンのロボティクス活用
  • 総合管理型農業ロボットの研究・開発
  • スマート養蜂装置開発/野生獣用スマートトラップの開発
  • ヘーゼルナッツ殻を活用したバイオコークスなどのエネルギー生産の検討
  • 小水力発電・ハイブリッド型再生可能エネルギー研究

昆虫食品クロステックコンソーシアム「ネオアクシス」

「ネオアクシス」は2021年、高崎経済大学・飯島明宏教授と東京農業大学・佐々木豊教授により共同提案されて設立。様々な分野の技術(X-tech)のシナジーによって持続可能な新しいフードサイクルの実現を目指す、オープンイノベーションの舞台です。昆虫(コオロギ等)をハブとした、新しい農業システム、資源・エネルギー循環、フードサービスの融合と、それらの社会実装に必要な枠組みについて探究し、食と環境をめぐる諸課題を解決に導くための「NeoAxis(新機軸)」となることを目指しています。

d78570-3-9bc5db6b18229869d78a-5.png

世田谷キャンパスで定期的に開催される“農大マルシェ”

農大マルシェは株式会社農大サポートが主催・運営し、毎月第4土曜日、東京農業大学(世田谷キャンパス)芝生エリア付近で開催されています。
東京農業大学の卒業生や学生団体を中心に出店者が集うマルシェで、一般の方にも公開され、気軽に東京農業大学の魅力をお楽しみいただけるイベントです。

国際センター.jpg

会場の国際センター芝生エリア付近

アゼルバイジャンからの留学生・オルジュさん

「バイオロボティクス研究室」ではアゼルバイジャンからの留学生・オルジュ(Oruj Orujov)さんを中心に、日本とアゼルバイジャンの農業・食文化交流を目標にプロジェクトを進めています。その一環としてアゼルバイジャンの代表的な農作物のヘーゼルナッツと、日本由来の「柿」のドライフルーツなどを中心としてアゼルバイジャンの紹介をしながら農大マルシェでアゼルバイジャンの食品を販売します。

オルジュさんの目標

私にとって東京農業大学で学ぶことは持続可能な農業、スマート農業、そして伝統的な食料システムの分野において、高度な知識と実践経験を積むまたとない機会となっています。天然資源と農業の伝統に恵まれたアゼルバイジャン出身の私は、日本の革新的でありながら文化に根ざした農業へのアプローチを学ぶことが、母国が抱える課題の解決に大きく貢献できると信じています。
私の留学の目標の一つ目は、環境に優しいスマート農業といった日本の農業技術が日本でどのように活用されているか、そしてそれをアゼルバイジャンの多様な気候帯にどのように適応させることができるかを探求することです。二つ目の目標は、日本の文化、食文化などについて学ぶことです。アゼルバイジャンにも豊かで多様な食の伝統があり、私は両国の架け橋となり、広くアゼルバイジャンの農業や食文化を紹介しつつ、科学、イノベーションにおける協力を促進したいと考えています。

ページの先頭へ

受験生の方