東京農業大学

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教員コラム

世界初 オスなしで哺乳類が誕生!

2010年10月15日

応用生物科学部 バイオサイエンス学科 動物発生工学研究室 河野 友宏 教授

本来、哺乳類は父親型と母親型の2種類の生殖細胞、つまり精子と卵子が受精しないと子どもは誕生しません。ところが2004年、その常識を覆す画期的な研究で、世界中を驚かせたのがバイオサイエンス学科の河野友宏教授です。マウスの卵子の核に父親型を特徴づける遺伝子操作を実施し、成熟したマウスの卵子と融合させるという方法によって、精子を使わず卵子だけでマウスの子どもを誕生させることに成功。さらに研究を重ね、現状では、作出した二母性卵の約30%が大人のマウスに成長しています。

このポスト・ゲノム時代の先端研究は、クローンと異なる「第3の生殖」への道を拓くものとして、バイオサイエンス界に衝撃を与えました。これらの成果は、有名科学雑誌イメージ『Nature』をはじめとする多くの世界的な研究雑誌に報告されています。

農学がもつ動物の繁殖という大命題の発展を支える意味でも、生殖細胞の研究は重要なテーマであるといえます。生殖細胞の機能解明の、次なるステップへと向かう河野教授には、ますます大きな期待が集まります。

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