心と体を癒す離島での健康法、アイランドテラピーを実現しよう!
2010年10月18日
地域環境科学部造園科学科 教授 小林 章
島へ行って元気になろう!
最近、島がブームになっています。海に浮かぶ離島には、都会にはない魅力があふれています。恵まれた自然や広い空と海、ゆったりと過ぎる時間。島に何度も通う人は、島に行くたびに元気をもらってくるといいます。
私たちは、これをアイランドテラピーと呼び、島の豊かな自然を生かした健康づくりをめざしています。平成6年度にはアイランドテラピー施策として具現化し、だれもが自分の生命力や活力をよみがえらせることができる場として、実際に指導・アドバイスを行っています。
すでに外国では、自然の力を借りて健康増進をめざす方法が確立され、自然療法を行うドイツのクア施設や、フランスの海洋療法(タラソテラピー)などが有名です。アイランドテラピーは、これらを参考としつつ、日本の自然・風土を生かした独自の健康づくりをめざします。
島民の意識を変え、やすらぎの島に
アイランドテラピー構想では、離島の自然環境すべてを利用し、自然との触れ合いの中で、人間が本来持っている自然治癒能力を引き出していきます。健康を取り戻すための治療として、海水や理学、運動、食事、気候等を活用し、時間や空間の過ごし方としては、ゆったりと自然や生物と向き合うスタイルを基本としています。
しかし、アイランドテラピー構想を実現するためには、まず島民の意識を変えることが必要です。ともすると「何もない島」というマイナスイメージを持っている人々に、自分たちが暮らす島の魅力を知ってもらい、積極的にアイランドテラピーに関わってもらいたいと思っています。そして、全国の離島にアイランドテラピーを実現してきたいと考えています。
(造園建設工学研究室)