東京農業大学

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教員コラム

「バイオマス」ってなんだろう!?

2010年10月18日

応用生物科学部醸造科学科 教授 鈴木 昌治

序章バイオマスとは

ずばり生物エネルギーのこと。地球の自然環境の中で生物から取り出せる再生可能なエネルギーです。
石油をはじめ、あらゆる資源には限りがあります。それらを有効活用していくことはもちろん、石油・石炭に代わる次のエネルギー源が必要となります。バイオマスは太陽エネルギーや空気・水・土壌の作用から生成されるため、永続可能な資源利用ができます。

 

第一章 環境にもやさしい…

石油や石炭などのエネルギーは燃やすことにより二酸化炭素を排出し地球の温暖化の原因となっています。しかし、バイオマスは生物エネルギーであるため、地球の温暖化防止にも貢献しています。

 

第二章 新エネルギーとして注目!

たとえば、トウモロコシからアルコールを採集しエネルギーとして利用する研究が世界で展開されています。ほかにも、水素発生藻(海藻)から水素を取り出し、葉緑体で太陽電池を生成する方法などもあります。いろいろなエネルギーに変換する研究が進められています。

 

第三章 未知なる力を求めて

バイオマスはエネルギーとして利用されるだけではなく、トウモロコ シ・稲・大豆などの種子の成分から作られる「食べられるプラスティックの開発」、木材の成分から作られる「耐水フィルム(新しいラップ)」 などがあります。化石エネルギーから作られるプラスチックやラップとは異なるため、焼却する際に発生するダイオキシンの対策への配慮もされています。
さらに、新しい食品の開発、未利用資源の有効活用として、サケ、ホタテなどの廃棄される部分を酵素分解し、新たな調味料、魚醤 (ぎょしょう:魚で造ったしょうゆ)の開発などにも取り組んでいます。
自然界には、まだまだ知られていない不思議な力が沢山あるので。

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