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高校時代に抱いた国際貢献の夢を育み続けて卒業研究のために4年次からタイに1年間留学

2016年3月10日

平成27年3月卒 熱帯作物学研究室 渡辺農事(株)勤務 北澤久美子

高校時代に抱いた国際貢献の夢を育み続けて 卒業研究のために4年次からタイに1年間留学北澤久美子アフリカの飢餓の現実を知って抱いた支援の夢  高校生のときに、飢餓にあえぐアフリカの様子を伝える報道に接して以来、私も支援活動に加わりたいと思ってきました。東京農大の卒業生には青年海外協力隊で活躍している人が多いことを知り、オープンキャンパスに参加しました。その際に他の参加生徒の何人かと会話する機会があり、みんなも私と同じような思いをもっていることに感激。この環境なら目標に向かって努力できるだろうと考え、国際協力をテーマに掲げるこの学科を第一志望に決めました。第2外国語ではタイ語とフランス語の2つを履修  入学後の授業では、経営学や植物学、農業経済学や熱帯作物学など文理両面から幅広く学びました。また第2外国語の豊富な選択肢から、私は在学中の海外研修を前提にタイ語とアフリカの主要言語であるフランス語を履修しました。農業総合実習では稲作、野菜、花卉などの生産作業を体験。2年次の農業専門実習では畜産を選択し、また3年次夏の農業開発実習では宮古島に行き、サトウキビ畑で5日間農作業をおこないました。体を使ったこれらの実習体験は、農業技術や資源の現実的な開発案を考える貴重なヒントになりました。ケニアとタイに留学し、現地で研究を実施  先生方がJICA(国際協力機構)で活躍されている熱帯作物学研究室での活動を希望した私は、1年次の8月に入室。その秋と2年次の春には北軽井沢で2泊3日の合宿をおこない、研究室独自の作物栽培実習をおこないました。2年次の夏には研究室の友人と2人でアフリカのケニアに行き、最初の海外研修に挑戦。研究室の先輩が勤務するナイロビの研究所で、現地でほとんど利用されていないイモの一種を食料資源に活用する研究に1ヵ月半かけて取り組みました。  卒業研究では以前から興味をもっていたタイの農業資源開発に焦点を絞りました。研究のためにタイのカセサート大学に1年間留学し「石灰岩地帯に進出・適応したV.exilisの特性とその育種的利用」というテーマに取り組みました。V.exilis(エクシリス)はタイ西部の石灰岩でできた岩山にしか自生しない、とても珍しいアズキの一種です。石灰岩地形はアルカリ環境なので、エクシリスはアルカリへの耐性が非常に高いと考えられます。このエクシリスの遺伝子特性を明らかにし、食用マメとして資源生産に活用する道を探るのがねらいでした。  この研究は、私とカセサート大、そしてつくば市の国立研究開発法人農業生物資源研究所の三者が協同しておこなったものです。帰国後、日本育種学会でその研究経過を私が代表して発表するという栄誉にも恵まれました。  卒業後は種苗会社に就職しました。作物のもととなる種の取引市場はとてもグローバルで、海外との接点も多いのがこの業界の特徴です。大学での海外経験を生かして、国内外の作物生産に貢献していきたいと思います。

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