東京農業大学

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東京農業大学の研究活動

プレート式熱交換殺菌装置

これが相棒です!

第2回

 東京農業大学の学科によっては、食品加工実習の授業がある。パンを焼いたり、ジャムや乳酸菌飲料、ハムを作ったり。そんな実習の場となるのが、食品加工技術センターだ。「実験室や家庭ではなく、実際の食品工場のレベルで実習できるのが大きな特色です」。同センターの野口智弘教授は、こう説明する。

 街のパン屋さんで見るようなパン焼きオーブン、パン生地を練るミキサーなどが並ぶセンター2階から1階に降りると、高さ2㍍を超す大きな機械が目に入ってきた。センターの機材の中で最も新しいプレート式熱交換殺菌装置。1500万円もする。何層にも重なったプレートの間を1枚おきに熱水と飲料が流れることで殺菌する。毎時360㍑の処理が可能という。「新規導入した装置は、殺菌温度を常にコンピューターが監視し、殺菌不良を未然に防ぐようになっています。」

▲プレート式熱交換殺菌装置

殺菌装置写真②.jpg

▲殺菌した乳酸菌飲料をボトリングする学生たち

殺菌装置写真③乳酸菌飲料.JPG

▲食品加工実習センターで作られる農大ブランドの乳酸菌飲料

 実習では、乳酸菌飲料を製造する。この装置で95度に加熱殺菌した後、90度に冷却し、横に並ぶボトリングマシーンでペットボトルに充てんする。ボトリングは、500㍉㍑で毎時600本の能力がある。

 作った乳酸菌飲料は学生たちが持ち帰るが、別途製造した同じ仕様のものが農大ブランドの商品として大学生協などで販売されている。

 といっても、センターの機材が稼働する日は限られており、食品工場のように連日稼働するわけではない。「もったいないと思うかもしれませんが、食品工場に行っても見学だけで、製造工程に参加することは許されません。この規模の実習施設で教育している大学は珍しく、食品メーカーに就職した卒業生からは『あの実習がすごく役立った』という声も届きます。『もっとまじめにやっておけばよかった』という反省の声もですが」。野口教授は笑って話していた。

▲食品加工実習センターで作られる農大ブランドの
乳酸菌飲料、ジャム、ソーセージなど

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