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東京農業大学の研究活動

東京農大・茅乃舎 ほっこりする「ストレス解消レシピ」

茅乃舎のだし香る きのこレシピをご紹介

こだわりの国内産素材のだし、久原本家 茅乃舎だしを使ったレシピをご紹介!
だしとあわせるきのこについて、東京農業大学できのこを研究する 江口 文陽 教授が解説します。

江口 文陽 教授

東京農業大学 地域環境科学部 森林総合科学科

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おそば屋さんのカレー

旨味があり日持ちもするぶなしめじ

 きのこを語るとき「香りまつたけ味シメジ」と言われますね。この時の「シメジ」とは、ホンシメジのことです。レシピ集などにシメジと表記されるきのこがありますが、元来シメジという名前のきのこはありません。ここで使うきのこは、「ブナシメジ」です。ブナシメジの人工栽培は約40年前から始まりました。旨味があり日持ちもすることから普及されましたが、当初は苦みのあるきのことして子供には不評でした。現在、きのこ研究者の品種改良技術によって苦みを減らした品種が流通されています。
 ブナシメジを細胞内の多糖類やタンパク質が相互作用によって働き、免疫機能亢進が発揮されるといった報告があります。さらに、生体内でおこる酸化作用の抑制効果も確認されています。

茸のクリームパスタ

世界三大きのこのひとつ、マッシュルーム

 世界三大きのことして多くの国に馴染みの深いきのこです。古代ギリシアとローマの時代から自然発生したきのこを食していたといわれています。フランスで人工栽培が始まり日本でも人工的に栽培されています。一般的なきのこは、林野庁の特用林産物の統計に生産動向が記載されますが、マッシュルームは、木材や森林内から発生するといったきのこでなく厩肥の発酵調整培地で生産されるため野菜などの作物と同様に生産統計が記されます。きのこの傘が開くとヒダの胞子で茶褐色に染まることから傘が開く前のきのこが流通されます。ホワイト種とブラウン種に大別され、料理の種類や彩を考えて種類を選択することができます。食物繊維による整腸作用が期待されるきのこです。なお、生食としてサラダで利用することもありますが、加熱をお勧めします。

歯ごたえがよく味付けもしやすいエリンギ

 エリンギは日本には自生しないイタリアなどの地中海性気候地域を原産とします。セリ科植物の根を培地として成長することから日本では栽培と普及に対する多くの議論もありました。香りや強い旨味はないきのこですが、その特徴からいろいろな調理法に適して味付けがしやすいこと、繊維質がしっかりしていることから加熱しても歯ごたえが良いこと、大量生産の確立によって安価なことなどから人気のきのこの一つとなっています。エリンギは、保湿性や美白効果を発揮する非還元型の糖であるトレハロース、さらにビタミンに分類されるナイアシンや葉酸の含有量が多いことが特徴です。エリンギの国内研究の最初の論文は、東京農業大学が報告した木材の分解酵素に関する研究です。

たっぷりの野菜とだしのあったかレシピ

野菜だしのあったか料理で身も心もほっこりしませんか。野菜について、農学部 農学科 高畑 健 准教授と、応用生物科学部 栄養科学科 秋山 聡子 准教授が解説します。

野菜たっぷりうどん

高畑 健 准教授

東京農業大学 農学部 農学科

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食物繊維が豊富で腸内環境を整えてくれるごぼう

 ゴボウは、原産地が中国北部からヨーロッパであり、キク科に属していてシュンギクやレタスの仲間です。独特の歯ごたえや風味があるものの、日本以外ではほとんど食されていないようです。食物繊維が豊富で腸内環境を整えてくれて、動脈硬化やガンの予防効果なども期待されています。

血行促進、疲労回復、食欲増進と万能な長ネギ

 ネギは、中国西部が原産地とされているユリ科の茎葉菜類で、タマネギやニンニク、ニラなどの仲間です。独特の香りは硫化アリル(酵素の働きによってアリシンになる)であり、血行促進、疲労回復、食欲増進をもたらしてくれ、抗菌・殺菌作用があり風邪の諸症状の改善に有効であると言われています。

免疫力を高める効果も!ニンジン

 ニンジンは、中央アジアやアフガニスタンが原産地とされているセリ科の根菜類で、植物色素の一種であるβ-カロテンが豊富に含まれています。β-カロテンは体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜を強くし、免疫力を高める効果があると言われています。現在流通しているニンジンは、多くのものが「西洋種」でオレンジ色をしています。

冬至にカボチャを食べると病気にならないカボチャ

 カボチヤは、原産地がメキシコ中央部から南部、また中央アメリカ北部とされているウリ科の野菜で、日本カボチャ、西洋カボチャ、ペポカボチャの3種類があります。カボチャにはニンジン同様にβ-カロテンが非常に多く含まれていて、ビタミンCEも豊富なことが特徴です。ビタミンEは血行促進やホルモンバランスを調整してくれ、ビタミンCは美肌効果の一役を担っています。そのため、栄養価が高いことから「冬至にカボチャを食べると病気にならない」ともいわれています。

低カロリーで高血圧予防効果も!サトイモ

 サトイモは、インド東部からインドシナ半島を原産としたサトイモ科で、主に食している「いも」と呼ばれているのは茎の一部が肥大したものです。いもに含まれているぬめりの成分はムチンとガラクタンで、ムチンには粘膜を保護してくれる作用があり、ガラクタンには脳細胞を活性化させる作用、またコレステロール値を抑える作用があると言われています。また、いも類の中でもカリウムが多く、高血圧予防効果が期待されていて、カロリーが低いことも特徴です。

生姜香る豚汁

秋山 聡子 准教授

東京農業大学 応用生物科学部 栄養科学科

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生でも加熱しても抗酸化能を有するショウガ

 ショウガは、根茎部が食される香辛野菜の一つで、カリウムや食物繊維を豊富に含んでいます。辛味や香味の付与・消臭など、風味を増強することを目的に様々な料理に利用されています。薬味や吸い口のように非加熱で食する場合もあれば、炒め物や煮物のように加熱してから食する場合もあります。ショウガの主要な辛味成分は、ジンゲロールです。加熱や乾燥により脱水されショウガオールに変化しますが、このショウガオールも辛味成分です。ジンゲロールやショウガオールは、抗酸化能を有しており、加熱調理によりその機能が低減しないことが確認されています。一度に食べるショウガの量は少ないかもしれませんが、抗酸化力が強く、安定しているので、日常の食事からの摂取量でも、抗酸化効果が期待できると思われます。

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