東京農業大学

メニュー

ニュースリリース

食品安全健康学科 岩槻教授の研究が令和3年度 「革新的先端研究開発支援事業(AMED-CREST、PRIME)」で採択されました。

2021年10月20日

教育・学術

 食品安全健康学科 岩槻教授の研究が令和3年度 「革新的先端研究開発支援事業(AMED-CREST、PRIME)」で採択されました。

ヒト味蕾オルガノイドによるヒト特有の味覚受容機構の解明

 食欲の中核を担う味覚は、日常生活のQOLや文化に大きな影響を与える一方で、その受容機構や味細胞の再生機構の全容は明らかになっていません。現在日本は超高齢社会に突入し、味覚感度が落ちQOLの低下に苦しむ高齢者が増加しています。また、コロナウィルスの感染拡大で一時的に味覚を消失する患者が増え社会問題となっています。しかし、味覚感度の低下や味覚消失の原因は未だ解明されておらず、治療法も開発されていません。
 私たちは最近、ヒトと同じ霊長類であるサルより味蕾オルガノイドの作製を試み成功しました。その成果は、霊長類味蕾オルガノイドの作製と呈味物質のスクリーニングについての特許取得に繋がっています。本研究では、これまで培った味蕾幹細胞培養系開発技術を基盤とし、ヒト味蕾オルガノイドを作製し、ヒト特有の味覚受容機構を明らかにします。加えて、客観的な味覚評価系としての味覚センサーの社会実装を目指し、新しい味応答解析技術や移植可能な味蕾を開発します。
 本研究の成果により、これまで不可能であったヒトの「味覚」を客観的に解析することが可能になる他、味蕾の移植による再生医療に貢献することが期待されます。

ページの先頭へ

受験生の方