東京農業大学

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ニュースリリース

学校法人東京農業大学理事長 新年のご挨拶

2021年1月1日

お知らせ

新年にあたって

学校法人東京農業大学

 理事長 大澤 貫寿

 新年あけましておめでとうございます。

 昨年来の新型コロナ禍が続く社会況下、皆様におかれましては気の休まらない日々を強いられているかと存じます。健康には十分留意しながら新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が収束するまで共に頑張りましょう。昨年一年間で新型コロナウイルスに世界で約8,000万人が感染し、180万人の貴重な生命が失われました。国際社会は、私たちが経験したことのない混乱した状況となっています。我が国のみならず世界各国で人々の社会経済活動が制限される深刻な事態となってしまいました。    
 我々高等教育機関、大学を取り巻く状況をも危機に陥り、その対策に追われました。昨年は、卒業生や修了生にとって大切な卒業式、そして新入生にとって晴れがましい入学式を中止とせざるをえなくなりました。新学期から大学は各キャンパスでの学生対応に追われました。これまでの典型的な3密の対面授業は、全てオンライン授業となり、教職員にとっては経験の浅い方式となりましたが、協力し、この困難を乗り越えてくれました。
 緊急事態に本法人がとるべき対応は学生の就学の機会を支援することと考え、理事会の理解を得て全ての学生に対して緊急修学支援奨学金5万円を給付することとしました。同時に修学支援募金の創設を実施し、一人の学生も取り残さないとの方針で対応しています。後学期からは、3密の対策と共に感染症が幾分落ち着き始めたため、従来の対面の授業を一部解禁しながら3密を避けた実習や実験を開始しておりますが、まだまだ予断を許す状況にはなっておりません。これからも社会の動向を注視しながら各キャンパスの感染状況を踏まえ、同時に保護者のご理解を頂きながら注意深く対応します。教育後援会や関係企業からも様々な支援を賜りましたことに感謝申し上げます。しかし新型コロナウイルスの収束は未だ先が見えない状況下にあり、新薬やワクチン開発が進み、誰でもがその恩恵にあずかれる環境になるまでは困難な状況が続きます。それまでの間、健康に留意し学生の活動支援にご協力をお願いします。
 新型コロナウイルスが落ち着いた後の教育方法は、対面授業とオンライン授業の組み合わせのハイブリッド型に移行せざるを得ないと考えます。授業の事前、事後はICT活用によるサイバー空間のオンラインで、コアな科目や実験・実習はフィジカル空間でと、これらを融合させた授業へと移行します。そのための投資は積極的に進めてまいります。また、特に学生生活の基盤であるコミュニケーションによるコミュニティが出来ないことを解決し、キャンパスライフの充実に努めます。今回の感染症によって危機下における教育、学生活動に関する様々な課題を学生目線で考えていくことの大切さを痛感させられました。
 世界に目を転ずれば欧米のみならず各国の大学への影響は計り知れません。この様な状況下にあっても国際協調体制の構築が残念ながら出来ていません。今年は、コロナ禍を乗り越えて世界が秩序を取り戻し良い方向に発展していくよう期待したいと思います。
 さて、初等・中等教育から情報教育が本格的に導入されると共に大学においても学部横断的に位置づけなければならないなどSociety5.0社会への対応が求められています。コロナ後の世界状況を踏まえ、教育機関のあるべき姿を検証し再構築を図らなければなりません。本法人においても傘下各学校が連携して教育法や学生指導のあり方を検証し改善してまいります。
 2020年には18歳人口が120万人を割り込み、その後10万人が減少する2030年問題は、本法人にとって大きな課題として中長期の計画を策定し、少子化に取り組んできました。さらに新型コロナ禍で新たな脅威が現れました。コロナ後の大学の在り方など様々な課題を法人傘下の教職員が内部資源を共有活用して教育的成果を残さなければなりません。その中核である東京農業大学の前進なくして全部門の発展はあり得ません。日本の初等・中等・高等教育機関の改革は、現実のものとして我々の眼前にあり少子化に向けて本法人の各部門の力が試される状況下にあります。
 本法人は、各大学、高校中学の部門の質的向上のための達成目標を定め、その実現のための工程表と責任体制を明らかにした経営戦略のもと、部門のミッションに基づくN2022中期計画とN2026中長期財政計画を策定し、これら計画に基づき検証しながら事業を実行しております。これまで、各大学並びに小中高それぞれの部門の現状を公開し、本法人のここ8年間の財務状況の指標を検証しております。健全性や成長性は、主要私立大学約30校のなかでも上位に位置づけられます。さらに外部資金導入や資金運用など努力すべき指標もあります。
 さて、東京農業大学は2030年問題や学部定員管理の厳格化に対応すべく入試と教育研究の内容を検証してきました。持続的社会の発展を支えられる人材育成のもと、創立150周年に向け、学部体制のあり方や教育の質の保証、特に数理・データサイエンス・AI教育などリテラシーレベルの教育やグローバル化への対応などこれまでの基盤を踏まえた新たな対応が必要となります。世田谷キャンパスでは、昨年最新の設備を備えた新研究棟「NODAI Science Port」が完成し、全ての学部学科の研究室が4月までに移設を終えました。NODAIの「知の拠点」として、特色ある研究の場として、学生が切磋琢磨する研究室として、成果が発信されていくことを願っています。厚木キャンパスには学生実験実習棟が完成し、農場と連携して乳・肉加工ができる農学部ならではの実習の場となることでしょう。オホ-ツクの生物産業学部は、キャンパスの特色を活かし地場産業と連携した地域活性化を進め、学部の魅力ある内容を発信し続けてくれることを期待します。
 東京情報大学は数理・データサイエンスの進展の中、情報大学ならではの特色ある教育を実践し、優秀な人材を輩出し広く社会に貢献してください。総合情報学部、看護学部の2学部体制となり4年が過ぎました。この間の課題を洗い出し、次のステージに歩みを進めて教育研究を向上発展させて欲しいと思います。この情報化社会において情報大学ならではの教育研究を発信し、現社会にその存在を知らしめて下さい。
 初等中等部門は地域から信頼される学校として、これまで積み上げてきた信頼を確固たるものにしていかなければなりません。教職員一体となって新たな信頼構築に保護者、地域の人々との連携を密にし、地域になくてはならない特色ある学校になってくれることを期待します。今後ますます求められる英語や情報を強化した教育内容に対応し、大きな成果を上げて欲しいと思います。
 今年(令和3年)東京農業大学は創立130周年を迎えます。明治24年榎本武揚公が育英黌農業科を創設、その後東京農学校と改称、そして横井時敬先生の献身的努力によって法人化され、国内最大の農・生命科学系総合大学東京農業大学へと変貌し発展してきました。この長きに亘り、横井時敬「実学」のもと堅忍不抜の精神をもって農学・生命科学・環境科学分野の人材を育成してきました。これまで農大を支えて下さった多くの関係者の皆様に感謝申し上げます。
 学校法人は150周年に向けた新たなミッションを構築し、飛躍する緑と生命と情報を科学する特色ある学園として、社会の負託に応えられる教育研究組織体を目指してまいります。
 最後に皆様方の健康とご多幸をお祈りすると共に学校法人東京農業大学に対し一層のご協力ご支援をお願いし、新年のご挨拶とさせていただきます。

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