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ニュースリリース

初代学長横井時敬横井先生像が農大サイエンスポートに移設

2020年6月17日

お知らせ

 世田谷キャンパス内に設置されていた、本学の学風や農大生気質の基礎を築いた初代学長の横井時敬横井先生像が農大サイエンスポートに移設されました。
 今後、同キャンパス内に設置の逓信、農商務、文部、外務の大臣などを歴任した東京農大生みの親、榎本先生像は創立130周年(2021年度)に完成予定の国際センターに移設予定です。

横井時敬とは

 横井先生の農学に対する研究教育の姿勢は、徹底した実学主義によるものでした。
 横井先生の「稲のことは稲に聞け、農業のことは農民に聞け」「農学栄えて農業亡ぶ」といった言葉は、観念論を排して実際から学ぶ姿勢を重視し、学問のための学問を排した実学主義の表れです。また、横井先生は「人物を畑に還す」とし、農業後継者・地域社会の担い手の養成を目指しました。
 現在の本学は従来の農学に加え、生命科学、環境科学、情報科学などを取り入れ、さらに深い専門の教育研究を行っていますが、横井先生のモットーは今なお本学の教育の根底に息づいています。
 また、横井先生は勉強・研究の他に体育と道徳にも大いに力を入れられました、横井先生がよく使われ、今では農大精神といわれる「質実剛健」「独立不覊」「自彊不息」といった言葉は、現代の若者には馴染まない言葉ですが、言わんとするところは「物質主義に溺れることなく心身共に健全で、いかなる逆境にも挫けない気骨と主体性の持ち主たれ」ということです。

NODAI Science Port(農大サイエンスポート)

 世田谷キャンパスの4 学部15 学科87 研究室が集う、東京23 区内最大級の教育研究施設です。“NODAI Science Port ”という建物名称は、農大精神の象徴でもある学歌から引用した「科学(Science )」に加え、人・教育・研究・情報などが「港(Port)」のように日々盛んに交流すること、学生が巣立つことや卒業生が戻ってくるようにとの想いを込めており、学部学科だけでなく研究分野の垣根を超えた更なるイノベーションを期待しています。
 世田谷キャンパスの8,000 人以上の学生のうち、研究室に所属する3・4年生と大学院生の約4,000人が、この研究棟で過ごすことで、様々な分野の研究に没頭し、知識や意見の交換が積極的に行われます。これまで以上の研究成果を国内外に発信していく場として、東京農大が誇る「研究発信のハブ」となることでしょう。

榎本武揚とは

 榎本武揚(1836~1908年)は幕臣の家に生まれ、12歳で幕府の昌平坂学問所に入学し儒学を学びました。26歳のとき幕府初の海外留学生に選ばれオランダに留学。4年余の間に洋式海軍技術、国際法、農業、工業などを学び、蘭・仏・独・露の4 ヵ国語を身につけました。後に多くの国家事業を担う原動力となったのが、留学で得た「科学する心」と、その後も体験する「冒険」の歴史でした。帰国後まもなく戊辰戦争によって幕府は倒れ、明治新政府が発足。しかし明治初期の日本にあって、榎本先生は近代科学の知識と国際感覚をもつ時代の先駆者であり、万能の人ともよばれました。
 当時、官立(国立)の農学校が理論優先の教育をおこなっていたのに対し、榎本先生は「教育とは、セオリー(理論)とプラクティス(実践)の二者が車の両輪のように並び行われることで、はじめて完全なものとなる」とし、実習を重視する教育の必要性を強く唱えました。

国際センター

 国際センターは農学・生命分野における世界の拠点大学を目指す本学のシンボルとして、また海外協定校(30か国51大学:2020.4)及び卒業生の交流の場として創立130周年(2021年度)の世⽥⾕キャンパスに建設予定。
 建物コンセプトは「自然」、「生物」、「国際社会」、「地域社会」との共生であり、世⽥⾕の緑に包まれて「教育」と「やすらぎ」が融合できる空間を創ります。教職員や卒業生並びにビジターにはくつろげるカフェとしても利⽤いただけるようにいたします。また、国際センターには多目的ホールを備え、学会、懇親会、祝賀会、同窓会などの利用や内外の多くの関係者にこの交流拠点を利⽤頂き、世界に開かれた東京農大を感じられる施設にする予定です。

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