2月10日(金)総研研究会「生物的防除部会」平成28年度第3回講演会 開催
2017年2月1日
教育・学術
日時:平成29年2月10日(金)午後2時00分~5時30分
場所:東京農業大学世田谷キャンパス1号館3階311教室
主催:東京農業大学総合研究所研究会 生物的防除部会
第3回講演会
演題1
「マラリア対策、社会課題を事業化する」
マラリア・ノーモア・ジャパン 専務理事 水野 達男 氏
<講演要旨>
「地球上でもっとも多くの人間を殺している動物。それは、蚊です」。その最たる事例が「マラリア」。そして長くこのマラリア対策に深く関わる『住友化学』の取組み、挑戦をご紹介します。その立役者のなった製品が、「オリセットネット」という蚊帳です。この製品の研究・開発から事業化までを、同社で初代事業部長としてこの事業化に取り組んだ水野達男が、ご紹介させていただきます。
演題2
「世界の生物的病害虫防除関連団体の近年の動きについて」
東京農業大学総合研究所研究会 生物防除部会会長 和田 哲夫 氏
<講演要旨>
1990年初期には、まだ地域ごとの生物防除団体で成立していたのは、米国、欧州、日本で各1団体だけでした。当時ヨーロッパでは研究者中心の学術的な会であるIOBC(International Organization for Biological and Integrated Control : 国際生物および総合防除機構)があるだけでした。そして2000年の時点では、会員数も米国では30社程度、日本もEUも10社程度だったのです。それが2016年現在は?こんなにも拡大している現状について解説いたします。
演題3
「ヒメボクトウの生態と被害低減技術」
千葉大学大学院 園芸学研究科 中牟田 潔 氏
<講演要旨>
ヒメボクトウCossus insularis Staudinger はチョウ目ボクトウガ科に属するガである。従来ポプラやヤナギ等の林木を幼虫が加害する森林害虫とされていたが,近年日本ナシやリンゴにおける枝幹穿孔被害が急速に拡大・増加しつつある。幼虫が樹体内深くに集団で穿入するため、これまで有効な対策がなかった。本講演では、最近明らかになってきた本種の生態と、演者が携わってきた合成性フェロモンによる交信かく乱や昆虫寄生性線虫などを用いた被害低減技術を紹介する
なお、講演会終了後、講演者らを囲んでの情報交換会(参加費3000円)を予定しています。
ぜひご参加ください。
◆講演会への参加申し込み・お問い合わせは
生物的防除部会 会長 和田哲夫 wada_tetsuo@yahoo.co.jp
生物的防除部会 事務局 厚井隆志 takashi.koi@nifty.ne.jp