東京農業大学

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国際交流・留学

第6回世界学生サミット 共同声明

「教育を通じた食・農・環境革新へのアプローチ」

近年、世界は急激な人口増加、貧困、そして環境悪化など深刻な問題に直面している。それに加え、食・農・環境に関わる問題は私たちの未来に大きな影響を与える。私たち19カ国・地域19大学の学生は、「教育を通じた食・農・環境革新へのアプローチ」というテーマのもと、これらの問題について様々な視点からの意見を交わすために集まった。以下、私たちの話し合いの結果を共同声明として発表する。

  1. 教育は、国が発展のために投資できる有力な手段のひとつであり、社会全体に広めるためにも若い世代を中心にすべての世代に提供されるべきである。私たちは、社会、政府、産業界、教育機関、生産者、そして消費者などの様々な立場の役割と責任を明確にしなければならない。すべての立場間の学際的アプローチや協力、とくに国際機関との共同活動は持続的農業生産、食の安全性レベルの向上、そして、環境負荷軽減を進めるための道を確かなものにしてくれるだろう。今日の学生は、社会においてリーダーとしての役割を果たすことが出来る。私たちは卒業後、世界的問題の解決に向けた活動を続けるための貢献をする。

  2. 多くの国々では、教育水準や職業が異なる人々の間に大きな知的格差が存在している。国家間の教育水準の違いは、農業生産や食の安全性基準に対して経済的に負の影響を及ぼしている。知識や革新的技術は大学や他の研究機関により提供されているにもかかわらず、それらは容易に移転できる環境が整っていない。農学系大学の学生は、地域のリーダーと協力し、連携役として社会全体のよりよい理解を得るための情報や技術の利用環境の改善に努めるべきである。

  3. 長年受け継がれてきた伝統的技術や知識は、新たな革新や技術によりその継続が脅かされている。それらの有効性や文化的価値を理解し、私たちは新旧両者を正当に評価し、伝統的概念と新たな概念のバランスと融合を考えるべきである。農業研究では生態学的発想から生命科学へとパラダイムの転換が起きたが、私たちは自然資源の有効利用と地方の調和的な開発のバランスをとっていくことを願う。

  4. 教育は学校や大学のようなフォーマル機関によるものに限定されるべきではなく、インフォーマル教育の機会も評価すべきである。教育プログラムは、情報交換のための学生団体と同様に、農業普及やトレーニングも奨励していくべきである。私たちは、今年の世界学生サミットに参加して異なる国々の文化に触れたことで、互いにたくさんのことを学べることを実感した。私たちは、世界学生フォーラムネットワークへのより積極的活動を通じてこの貴重な経験を継続する。

私たち学生は、東京農業大学が2006年11月30日、12月1日に開催された第6回世界学生サミットを主催してくれたことに深く感謝する。1週間にわたり行われたディスカッションを通し、私たちはそれが、如何に特別なものであったかを実感できた。そして、社会に対して機会を提供し革新に導くことへの強い責任を感じている。

2006年12月1日
世界学生サミット

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