東京農業大学

メニュー

食を通じてより良い社会を実現する「食のディレクター」を育成

活動概要

2020年度、もぐもぐProjectは松村栄一農園を中心に連携を図り、SNSを活用した販売・PR方法を提案した。2019年度に松村栄一農園と開発した商品は収穫祭以外に地元の直売所等で販売しており、農家の経営向上に寄与することが出来た。また、プロモーション映像の作成・配信に関しても、売上増加に貢献できた。しかし、購入者は既存の顧客に限られ、新たな顧客へのPRが課題となっていた。そこで今年度はこの課題解決に向けた活動を目指した。


webミーティングの様子

生産風景やインタビューをもとにプロモーション映像の作成を進めるとともに、新たな顧客へのアピールとして、Twitter・Instagram等様々なSNSを活用した。2021年3月2日時点で、Instagramのフォロワーは3,873名となった。このSNSを活用した連携先農家のPR戦略として、農家の産品を使った料理動画の制作を実施した。動画は2本制作し、EC販売においても農家の方に活用して頂いている。今後、ECによる農産物販売の拡大が見込まれるなかで、今年度弊団体が実行した料理動画企画はEC販売における生産物の魅力発信と購買意欲増加に貢献出来る提案となった。
さらに、10月には感染対策に留意した上でマルシェの開催を行い、この際にもSNSでの広報を重視した。商品として、松村栄一農園と昨年度開発した商品や料理動画企画でコラボした駄農園の商品を販売した。Instagramでマルシェの様子を伝える動画は4,830回再生となった。新型コロナウイルスの感染拡大のなかで、オンラインでの取り組みを積極的に取り入れた活動を行い、当初掲げた目標を達成出来たと考える。次年度はこのSNSを活用した、消費者により近い商品開発の提案を行っていく。

マルシェでの販売

活動を通して

私は大学2年生時にもぐもぐProjectという団体を立ち上げました。この団体は「生産者と消費者の架け橋になる」という理念を掲げて活動しています。主な活動は商品開発と映像制作、マルシェなどの販売活動です。2020年は私自身の集大成として、多くの企画を温めていましたが、コロナウイルスの感染拡大によって現場での実習は困難なものとなってしまいました。活動もオンラインが中心となりましたが、この状況下でも実施できることは何か考え、SNSを活用した映像発信の企画に注力しました。

 具体的に2020年は大きく2つの企画を実施しました。1つ目は料理動画企画です。この企画は生産者の方に農産物を送って頂き、それを調理した映像を制作する企画です。実習で現地に行く事が出来なくなりましたが、オンラインでのやり取りにより、2つの映像を完成させました。これらの映像は生産者の方にEC販売で活用して頂きました。

2つ目はマルシェの実施です。収穫祭が中止となってしまいましたが、後輩達が販売経験を積む機会を確保するため、また、お世話になっている生産者の方々のために自分たちでマルシェを企画しました。今回、農大サポートにご協力頂き、世田谷代田キャンパスにてBridgeの各団体、山村再生プロジェクト学生委員会と合同でマルシェを実施しました。例年の収穫祭の出店と違い、自分達で運営方法まで考えなければならない販売活動から学ぶことは大変多く、とても得難い経験であったと思います。

 今年の活動はイレギュラーな形でスタートしましたが、結果として価値のある1年となりました。コロナ禍の状況のなかで、企画力、行動力、コミュニケーション力などが問われましたが、もぐもぐProjectを通して培った力を発揮し、これまでの集大成として活動を纏めることができたと思います。社会的にも、コロナ禍で加速したデジタル化の流れに対応したツールを利用し、少しは農業経営に貢献出来たのではないかと考えています。

もぐもぐProjectは5名でスタートした時には信じられない程に大きくなり、メンバーも39名となりました。団体としても初めての代替えを行いました。後輩達には、もぐもぐProjectが掲げる理念の具現化を目指して活動を継続し、もぐもぐProjectを次世代に繋いでいって欲しいと思っています。

文:大村徹太

ページの先頭へ

受験生の方