東京農業大学

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食を通じてより良い社会を実現する「食のディレクター」を育成

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活動団体

ぞっこんlab

プロジェクト名

笑顔満点!国産小麦及びハナマンテンプロジェクト

学外協力者

前田食品株式会社(埼玉県幸手市)

活動の動機、背景、目的

2021年度から、ぞっこんlabは主に埼玉県産強力小麦ハナマンテンの魅力をより多くの人々に広めると活動を行ってきました。本プロジェクトの背景として前代表がハナマンテンの商品開発に携わっており、その美味しさ、すばらしさに感銘をうけ、ハナマンテンの魅力を知ってもらいたいという思いで発足いたしました。

昨年度の主な活動は、ハナマンテンの魅力をより多くの人々に広めるために、ベルギーワッフルの商品開発を実施しました。ベルギーワッフルを選んだ理由は、若い世代を中心にもっと食への興味を持ってもらうことも目的として、様々な年齢層の人々に国産小麦ハナマンテンについて認知してもらいたいからです。主に、ドライフルーツがたくさん入ったプレーン味、ゴロゴロ食感のナッツが入ったココア味の2種類を開発することができました。さらに、アレルギーの方や小さなお子さんなど様々な人々が安心して食べることができるように、そしてこだわりを持った安心安全の美味しい商品を届けたいという思いから卵・乳製品不使用の無添加ハナマンテンベルギーワッフルを開発することに成功しました。さらに、この2種類のワッフルを収穫祭でそれぞれ約200個ずつ販売することもできました。その際、購入者に国産小麦やハナマンテンの認知度等を調査するアンケートをオンラインで実施しました。その分析結果として、主に3点のことが分かりました。1つ目は、国産小麦のイメージとして消費者は安全安心・高品質といったポジティブな印象があること。2つ目は、埼玉県産強力小麦の認知度は約18%とまだまた低いこと。3つ目はこの商品を購入した理由は、原材料を見て安心した、こだわりがある、アレルギーがあっても食べられるといったように消費者は食の安全・安心性について考えながら商品選択を行っていることが分析結果として分かりました。

これらの分析結果より、国産小麦及びハナマンテンについて食の安全にこだわりを持ちつつ、新しい商品として商品開発をすることは、ハナマンテンの認知度向上に向けて重要であることが読み取れました。さらに、改善点としてはハナマンテンの認知度が低いことからも、手軽にハナマンテンについて知ってもらえる機会を増やすことが重要であることが挙げられます。

これらの昨年度の反省点を生かし私たちは、今年度は国産小麦及びハナマンテンをより多くの人々に広める活動をより一層力を入れていきます。ハナマンテンの美味しさを広めることは、国産小麦の需要拡大に伴い、国産小麦の消費拡大にも貢献することができるため、食料安全保障や国産国消・食料自給力の向上にも繋がります。現在、国産小麦は日本でも重要視されている食材です。現在の国内需要における国産小麦の割合は、15%程度にとどまっております。また、近年の世界情勢などによる外国産小麦の価格高騰により、国産小麦の需要が拡大しています。さらに、日本政策金融公庫の令和五年度消費者動向調査より、国産の食品の方が信頼性・安心性を得やすく、消費者の購買意欲にも関係があることが調査結果として確認されています。このようなことから、国産小麦の消費拡大をすることは、今後の日本にとって重要です。さらに、小麦粉の中でも特にハナマンテンは、芳醇な小麦の香り、モチモチとした弾力、小麦本来の甘さが非常に強く、とても魅力的で、希少な小麦です。しかし、ハナマンテンの種子が入手困難になっていることから、ハナマンテンの栽培や販売を積極的に行うことが難しくなっています。一方で、ラーメン屋やパン屋でのハナマンテンのファンが一定数いることから、また、学外協力者である前田食品株式会社様も少量でもハナマンテンのという品種を残していきたいと仰ってくださっています。このことからも、国産小麦ハナマンテンの美味しさを広めることは更なる沢山の人々の笑顔にもつながると考えます。
以上のことから、最終的に国産小麦ハナマンテンの魅力をより多くの人々に届けることで、今後の日本にとっても重要な課題を解決する一つの手段にもなると考えます。
私たちぞっこんlabは今年度も国産小麦や食の問題について深く学びを深めながら、活動していきます。

活動の具体的内容

今年度は「国産小麦ハナマンテンの魅力をより多くの人々に広めよう」を軸として活動をしていきます。この軸を達成するための手段と致しまして、大きく分けて3つの活動内容を実施いたします。1つ目はハナマンテンと飲食店・小売店とのコラボ商品の開発です。国産小麦やハナマンテンを使用していないパン屋などの小売店・飲食店にハナマンテンの魅力をアピールし、コラボ商品を販売することで、新たな土地で国産小麦ハナマンテンの需要拡大・魅力の発信に繋がるからです。2つ目は、国産小麦ハナマンテンはゆでのびがしづらく、中華麺官能評価が高いという特徴を生かして、「ラーメン」の商品開発をラーメン屋の協力のもと、実施することです。前田食品株式会社様のアドバイスやご指導の下、国産小麦ハナマンテンの良さを最大限生かせるようなこだわりのあるラーメンを商品化していきたいと考えております。さらに、食の安全・安心性にも特化した消費者が安心して食べられるようなこだわりのある美味しいラーメンの開発を実現したいです。上記2点の手段に関しまして、商品開発を実施するだけでは、私たちの活動の軸である、国産小麦及びハナマンテンを多くの人々に広めることには繋がりません。その為、実際にコラボ商品をマルシェ等で販売をして、私たち自身が積極的に国産小麦及びハナマンテンの魅力を直接消費者に伝えられる機会を定期的に開催していきたいと考えています。更に、SNSを中心に国産小麦やハナマンテンなど食に関する情報発信を行い、少しでも興味をもっていただけるよう、努力していきます。

3つ目は私たちで小麦の栽培を実施することです。キャンパス構想プロジェクト一環である「経堂の森」の畑の一部を管理させていただき、小麦を中心とした様々な作物を栽培していきます。ぞっこんlabという小麦を扱う団体だからこそ、小麦の栽培管理を行うことで、生産から流通までの全体の工程を知ることができるからです。

このように軸を実現するための3つの手段を実行していく中で、私たちは国産小麦及びハナマンテンについてもっと詳しくなる必要があります。国産小麦及びハナマンテンについての魅力を自分たちが伝えられなければ、この活動を実施している意味がないからです。そのために、大きく分けて2つのことを実施していきます。1つ目は、ハナマンテンを実際に扱っている現地の方々に取材をすることです。前田食品株式会社様をはじめとする小麦農家・小売店・飲食店の方々に取材し、ハナマンテンの現状や魅力について実際に現地の声を聞きます。2つ目は私たち自身でハナマンテンを使用して様々な試作を実施することです。実際に自分たちでハナマンテンの配合を考え、パンやお菓子・麺などを試作し、実際に味わうことで、外国産小麦や他の国産小麦との比較ができ、ハナマンテンの性質をより理解することができるからです。国産小麦やハナマンテンについてそして食の安全について深く追求しながら今年度の活動も邁進していきます。

ぞっこんlab(@zokkon_lab)

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