東京農業大学

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東京農大のあらたな1歩

 明治28年に東京農学校を卒業した片岡親一氏の卒業証書が発見され、御親族から令和元年11月3日に本学へ寄贈されました。

 明治28年9月28日付の卒業証書は、本学にとっては最も古い現存する卒業証書となります。そこには校主榎本武揚、校長伊庭想太郎そして東京高等蚕糸学校初代学校長の本多岩次郎や醸造学酵母研究の重鎮矢部規炬治の名と印がある貴重な資料である。当時の東京農学校の教員組織から徳川育英校創立に関するその背景を窺うことが出来る貴重な資料でもあります。

片岡親一

 片岡親一氏は、江戸時代中期から存続したといわれる小田原本陣片岡家に15代片岡永左衛門正樹の長男として明治10年8月26日に生まれる。明治26年に徳川育英校を改称し新築したばかりの東京農学校、大塚校舎に入学、同28年9月28日に12名の同窓と共に卒業した。その後、帝国冷蔵株式会社に勤務、国内外の先端的冷凍技術開発と発展に貢献をした。昭和5年日本冷凍協会誌に「冷凍業の回顧」を載せ、その見誠の深さを知ることが出来る。

  東京農業大学に対しては、大正14年の本学昇格即ち財団化のため横井時敬を助け卒業生理事となり募金委員会委員として活動、大学昇格へ大きく貢献した。

 また、昭和2年11月2日横井時敬の薨去の折、本学卒業生代表として弔辞を述べている。さらに昭和19年戦時下における大学事務機構刷新するため佐藤寛治理事長・学長のもと常務理事、総務部長として事務組織を改組した。長い間の本学への貢献に対して創立50周年式典で功労者表彰を受けている。

出来事 肩書 資料
明治 28 東京農学校本科卒業 第二回卒業生 卒業証古写真、校友会会員名簿
45 開校十五年記念式協賛会設立 記念式協賛会評議員 農大百年史(592-595p)
大正 2 開校十五年記念式、卒業生総代として祝辞 卒業生総代 農大百年史(592-595p)
9 大学昇格基金募集、校友会代表 基金募集校友特別委員 農大百年史(514-517p、600-603p)
14 大学昇格祝賀会、東京農業大学校友総代として祝辞 校友会副会長 大日本農会報(540号104頁)
14 東京農業大学改組 財団法人東京農業大学理事 校友会会員名簿
昭和 2 横井時敬逝去、校友総代として弔辞 財団法人東京農業大学理事 農大新聞(15号)
10 農大参事に就任 財団法人東京農業大学参事 農大新聞(105号)
10 農大幹事に就任 財団法人東京農業大学幹事 農大新聞(110号)
15 農大創立五十年記念式典、功労者表彰 財団法人東京農業大学幹事 感謝状賞状、農大新聞(168号)
農大創立五十年記念式典 創立五十年記念事業協賛会委員長 農大百年史(606-609p)
16 財団法人東京農業大学常務理事 校友会会員名簿
18 農大新聞、インタビュー記事 財団法人東京農業大学常務理事 農大新聞(197号)
19 戦時下に対応し、事務機構を改組 常務理事、総務部長 農大百年史

片岡親一と横井時敬先生

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