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植物、動物、昆虫から生薬まで「生命の不思議」を幅広く探究

植物、動物、昆虫から生薬まで「生命の不思議」を幅広く探究

植物、動物、昆虫から生薬まで「生命の不思議」を幅広く探究

植物、動物、昆虫から生薬まで「生命の不思議」を幅広く探究

植物、動物、昆虫から生薬まで「生命の不思議」を幅広く探究

生物資源開発学科

厚木キャンパス

学科紹介

植物、動物、昆虫から生薬まで「生命の不思議」を幅広く探究

「生物多様性」をキーワードに、生き物や自然に関する幅広い学びに触れられる学科です。特徴は、「植物」「動物」「昆虫」という3 分野を1 学科で学べること。生物を理解し活用するためには、彼らの生息する自然環境やその関連する生態系を正しく把握する必要があります。

例えば、「生物多様性管理分野」の研究室では、希少植物の保全、野生動物の家畜化、農業に役立つ昆虫の探索といった研究が進められています。研究のフィールドは日本国内だけでなく、海外にも及んでいて、マレーシア・ボルネオ島でオランウータンをはじめとする希少動物たちの生態系保全の研究にも取り組んでいます。

国内外での昆虫の調査も盛んで、東京農大がこれまでに発見した新種の昆虫は、1000種以上にのぼります。植物、動物と一緒に昆虫を学べる環境は珍しく、近年は昆虫を研究対象とする女子学生も増えています。希少植物や、絶滅が危惧される野生動物の生息域内外での保護・保全、新種昆虫の探索・発見など、実践的なフィールドワークが、高度な判断力や問題解決能力を養います。

一方、生物資源利用分野の研究室では、農学的視点から研究成果の社会実装に取り組んでいます。例えば、漢方生薬の国内生産。優れた薬効を持つ植物も、適切な条件が整わなければ薬効成分を作りません。原産地での調査にはじまり、栽培実験や種子生産まで、薬学部ではカバーしきれない領域に取り組んでいます。また近年、ゲノム解析技術が進歩したことで、葉のかたち、風味、食感といった種や品種の持つ特徴を遺伝子レベルで理解できるようになりました。ゲノム情報を活用することで、遺伝子組み換え技術に限らず、生物の力を自在に制御し、品種開発を効率化する技術の開発に取り組んでいます。先端科学で生物に秘められた力を引き出すことが、これからの持続可能な農業、環境、社会づくりに必要不可欠なのです。

学科長メッセージ

私たちは、地球という自然と生命に満ちた星で暮らし、他の生き物と共に自然の恵みを受けて活かされています。地球には大地と海があり、大地には草原や森、山から海に至る川が流れ、植物、動物や昆虫など様々な生き物がいます。これらの自然環境と生き物の複雑な関わりを「生態系」と呼びます。私たちも生態系の一員であり、生態系から直接あるいは耕した田畑などから水や食料を享受し、さらに衣服や住居、体を癒す薬の材料さえも得て生活しています。
 
近年、世界の情勢は大きく変化し、私たちはかつて経験をしたことがない多くの問題に直面しています。気候変動による温暖化は様々な生き物に影響を与え生息地の移動、時には種の絶滅に瀕することもあります。また、大規模な気象災害や紛争は、私たちの生活を直接脅かし世界的な食料問題にも発展しています。自然の恩恵を受けて暮らす私たちは、一方で生態系に負の影響を及ぼすと言っても過言ではありません。果たして私たちは、今後も他の生き物と共存すことができるのでしょうか?
 

生物資源開発学科は、この問題に取り組むべく、植物・動物・昆虫を柱とし、「生物多様性管理分野」と「生物資源利用分野」の2分野からアプローチして生き物について広く学び、考えるチカラの習得を目指しています。生物多様性管理分野では、生き物の本質を理解すため、分類、分子レベルから行動、生態、さらに生き物の保全・管理について学びます。生物資源利用分野では、生物資源の持続的な利用を目指し、有用な資源の探索、品種の選定、生産方法などを学びます。

本学初代学長 横井 時敬先生の言葉に「土に立つ者は倒れず。土に活きる者は飢えず。土を護(まも)る者は滅びず。」があります。「土」は広く捉え「自然」や「生態系」に言い換えてみると、本質に立ち戻り真摯に取り組めば、困難な問題であっても、何れはそれを乗り越えることができることを示しています。本学科には生き物好きが多く集まります。大学で過ごす4年間は短く、一方で人生の中でとても貴重で大切な時間です。そのかけがえのない時間を仲間と過ごし学び、私たちと共に自然と生き物について考えてみませんか。

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学科長 菱田 敦之

受験生向けのイベント情報

学科紹介、進学相談など受験生向けのイベントをお知らせします。予定は変更される場合があります。

随時、進学相談や施設見学に対応致します。詳しくはこちらをご確認ください。厚木キャンパスへのアクセス情報はこちらでご確認ください。

プレスリリース・メディア・その他 お知らせ

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学科の特徴

生き物好きによる、生き物好きのための学科

学生の声

水族館で見た水棲哺乳類のジュゴンとマナティーに魅了され、絶滅の危機から救うため保護や保全をしたいと思っていました。様々な大学を調べましたが、希望の水棲哺乳類を研究しているところがなく、唯一、本学科の野生動物学研究室で「やってみたら」と言われ、進学を決めました。本学科では植物、動物、昆虫と幅広く学べるところが魅力です。例えば、植物を学ぶことで、ジュゴンやマナティーの餌となる海草や水草の種類や特徴が分かります。入学前は動物にしか興味がなかったのですが、視野が広がり、結果的にジュゴンたちの生息環境への理解も深まりました。多様な生物について学んだことや、各自が好きな対象物について驚くほど詳しい友人たちとの出会いを通じて、水棲哺乳類の保全だけでなく、環境への人々の意識を変えることの大切さに気づきました。学科で広がった視野を活かし、よりよい地球環境をつくる仕事に携わりたいです。

2023年度卒╱Iさん ╱環境省に就職

学生の声

幼い頃から自然や生物に関心があったため、キャンパスに植物園もある緑豊かな環境で学ぶ農学部に大きな魅力を感じました。高校時代はどの分野で何を研究したいのか、まだ漠然としていましたが、本学科は生物多様性を基盤に、植物、動物、昆虫、生薬など、全て学べることを知り選択しました。多様な生物が生息する自然環境や生態系の研究など、幅広く取り組んでいます。3 年次からは「遺伝資源利用学研究室」に所属し、遺伝資源として重要である大根に着目し、日本の市場で大半を占める青首大根を、根の全面が白い白首大根に品種改良することを目的とした遺伝子の研究を行っています。入学前にイメージしていた通り、生物多様性をキーワードとする本学科は学びの領域が多彩です。2 年次に参加した上野動物園における体験実習も非常に印象に残っています。動物、植物をはじめとする生命の不思議に広く触れながら、先端技術を用いた遺伝子の研究に取り組む中で、自分自身の視野や考え方が広がりました。卒業後は食品業界への就職を志望しています。将来は海外で働き、研究活動で得た知識・技術を活かして、飢餓や貧困問題の解決に寄与していきたいと考えています。

生物資源開発学科 3年 (2020度)╱M. N. さん

学生の声

小さい頃から生物に興味があり、大学進学に際しても生物学科を志望していました。私は様々な生物を学びたかったので植物、動物、昆虫などを広く研究できる東京農業大学を選びました。生物の生態や遺伝子など沢山の面白い知識を吸収しています。今は薬用植物を中心に勉強しています。3 年次からは、薬用資源学研究室に所属して漢方医学や薬用作物の研究を始めます。私の夢は、植物から抗マラリア薬となる有効成分を抽出することに成功して人々を救い、ノーベル賞を受賞した屠 呦呦のような人になることです。私も製薬の道に進みたいと考えています。

生物資源開発学科 2年 (2019年度)╱I. O. さん (中国からの留学生)

学生の声

 東京農大を選んだのは、魅力的な研究室があったから。昆虫学を学びたくていろいろな大学の研究室を調べたところ、生物資源開発学科の昆虫学研究室が一番、分類生態分布など広い分野の研究を行っていると知りました。1 年生のため研究室にはまだ所属していませんが、実習で昆虫採集をして、大学院生の方と興味深い話がたくさんできたときは、あらためて東京農大の良さを感じました。また、農学部共通の農業実習では、さまざまな学科の学生と一緒に実習をして、農作物や畜産など自分の専攻とは異なる分野についても学ぶことができました。東京農大は知識が豊富でユニークな考えを持っている学生が多いと感じます。これからも積極的に交流範囲を広げて、将来の仕事に活かせる知識や経験を得ていきたいです。将来の夢は自然保護官になることです。

生物資源開発学科 1年 (2018年度)╱Y.S.さん(千葉県出身)

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学科から受験生へのメッセージ

~面白いことを追究すれば、仕事は後から付いてくる~

特色ある取り組み

山梨県『小菅村』プロジェクト

研究室横断型の取り組みとして、山梨県小菅村を舞台に様々な活動を展開しています。野生動物学研究室をはじめ生物多様性分野の研究室は生態系調査を、薬用資源学研究室は薬草栽培、遺伝資源利用学研究室は特産物であるワサビの在来種の保全等に取り組んでいます。

遺伝資源利用学研究室の取り組み

アイランドスタディーツアー

1, 2年次学生が教員の調査研究に同行し、野外調査を体験できる「アイランドスタディーツアー」を実施しています。沖縄県の西表島や宮古島を対象とした「植物・昆虫・動物の多様性を指標とした島嶼農業生態系の評価と保全」等の研究に同行します。第1回目のツアーは沖縄県西表島で実施しました。現地では、昆虫の調査や、植生の調査等を行います。

シリーズ:資源の森

生物資源、生物多様性、環境保全などの分野で活躍している著名な方を講師として招き、ご自身の研究成果や実績をわかりやすく紹介いただく特別講義を「シリーズ:資源の森」と題し行っています。初年度は、屋久島の世界自然遺産登録に深く関わった元環境省自然保護局長の小野寺浩先生、イリオモテヤマネコ研究の第一人者である安間繁樹先生にご講演頂きました。

海外協定校への派遣

東京農業大学ではグローバル連携センターの支援の下、32ヶ国44校の協定校への留学を行うことができます。2023年度は遺伝資源利用学研究室の学生が1年間マレーシア・プトラ大学へ留学しました。

活動報告

アイランドスタディツアー等学科の取り組みに関する活動記録を紹介します。

教員・研究室紹介

生物多様性管理分野の研究室では動植物・昆虫の生態や分類、保全等について研究を行っています。一方で生物資源利用分野の研究室では、薬用植物や生物の多様性を活用した品種改良等に関する研究を行っています。

生物多様性管理分野

生物資源利用分野

研究室コンテンツ (ジャーナル, ブログ, SNSなど)

研究ピックアップ

資金提供を受けて実施されている主な研究を紹介します

薬用植物
の栽培

薬用植物の国産化・品質向上に向けた栽培技術の開発

薬用植物は漢方薬やハミガキ粉、シャンプーなどの原料として使用されています。日本で消費される生薬の約9割を輸入品に頼っています。これまで生薬は、大きな価格変動目なく中国から安定供給されてきましたが、中国国内での消費が急増したことにより価格が高騰し入手が困難になっています。本研究では、生薬の安定供給を目的に、薬用植物の自給率向上をめざし、日本国内での栽培方法確立に向けて研究を進めています。

日本医療研究開発機構 創薬基盤推進研究事業 菱田 敦之

多様性の
解明

レタスの結球のしくみを明らかにする

レタスやキャベツ、ハクサイに見られる"葉の玉"は、イモやタマネギと同じ栄養貯蔵のための形態です。結球は栽培種にのみに見られる特徴的な形態ですが、なぜあのようなかたちができあがるかは、よく分かっていません。私たちは、結球できなくなったレタス遺伝資源を活用し、ゲノム科学的手法で結球ができあがる仕組みを調べています。

日本学術振興会 基盤研究 研究代表者 小松憲治

遺伝資源
の利活用

ダイコンを現代の技術でデザインする

近年、ゲノムをピンポイントで書き換える「ゲノム編集」技術が発展したことにより、医療や品種改良の幅が大きく広がりました。植物でゲノム編集を行うためには、編集を行った細胞を培養し、個体にまで再生される必要があります。ダイコンの組織培養は比較的難易度が高く、まだゲノム編集の事例がありません。私たちは、玉川大学、世田谷キャンパスバイオサイエンス学科、農研機構と共同で、ダイコンのゲノム編集技術を確立し、ダイコンの抽だい、辛味成分などの形質を改変する研究に取り組んでいます。

農林水産省委託プロジェクト 分担者 三井裕樹、小松憲治

保全活動

大型動物研究を軸とする熱帯生物多様性保全の国際研究拠点

熱帯雨林は陸地面積の7%に満たないにもかかわらず、全生物種の半数近くが生息する生物多様性の著しく高い地域です。しかし現在、熱帯雨林とそこに生息する野生動物は、乱開発や乱獲によって急激に失われています。その問題解決には当事国だけではなく、関係諸国が協力して取り組むことが必要です。そこで私たちは、ボルネオ島マレーシア・サバ州での共同研究ならびに人材育成を通じて、生物多様性と生態系の保全を目指します。

日本学術振興会 研究拠点形成事業 分担者 松林尚志

研究成果

種の保全

海浜性ゾウムシの分子系統地理と移動・分散方法の推定

飛べない海浜性生物の移動手段として,“歩行”もしくは“海流”による移動が考えられます.海浜環境は連続的につながっているわけではないので,海流移動の方が歩行移動より離れた地域の海浜への移動が容易です.別の地域への移動が容易である=地域個体群間の交流が盛んであると推定されるので,地域個体群間のDNA情報を比較することで,その種の移動手段の推定を行うことができます.そこで私たちは飛べない海浜性ゾウムシに着目し,日本各地の調査で得られたサンプルのDNA解析を行いました.その結果,西南日本のとくに太平洋側を中心に地域固有の遺伝子型が見られ,このゾウムシでは海流による移動・分散の影響が比較的少ないことが示唆されました.また,地域固有の遺伝子型を持つことから,養浜など砂の運搬による人為的な遺伝子攪乱の影響が懸念されました.この研究は日本動物学会国際誌「Zoological Science」36巻に掲載され,本雑誌の表紙を飾りました. | 山下結子さん (昆虫学研究室)  指導 小島弘昭・石川忠・和久大介

Population Structure of Two Flightless Weevils of Genus Scepticus Roelofs (Coleoptera, Curculionidae) with Seashore Habitat in Japan

トピックス

羊歯(シダ)とゾウムシ

太古の昔から生き残った植物の羊歯(シダ).そんな古い起源を持つ植物を利用するゾウムシが少ないならがいます.この度,日本産のシダを利用するゾウムシを初めてまとめました.

日本はシダ植物の種数が多い国で,約700種近い種が知られています.1新種を含む,3科4属7種のゾウムシが,6科11種のシダを利用していることが明らかとなりました.これらのゾウムシは,シダと同様に,太古の昔から生き残っているわけではなく,二次的に(新たに),より新しい派生的な植物から,原始的な植物であるシダを利用するようになったと考えられています.我々の調べた限りでは,イネ科やヤシ科の含まれる単子葉植物を利用しているゾウムシの仲間が,寄主転換して,シダを使用するようになる傾向があるようです.その寄主転換は,少なくとも4つのグループ(オサゾウムシ科,イネゾウムシ科,ゾウムシ科のヒメゾウムシ亜科とアナアキゾウムシ亜科)で独立に進化したと考えられます.何が寄主転換の要因になったかは定かでありませんが,同所的な環境に両植物が生えたということも,一つの要因として考えられます.また,理由は分からないのですが,7種のうち6種は,飛ぶための後翅が退化していて,歩いてしか移動分散できないため,今後,調査を進めていくことで,各地から新たな種が発見される可能性が高く,引き続き調査研究を進めて行きたいと思っています.本研究は.東京農業大学戦略研究プロジェクトの助成を受けて行われました.

講演会映像・研究コラム

教員著書・翻訳・監修本 PICK UP

学科教員の日本語の一般図書や監修本、翻訳本を中心にピックアップ

授業 PICK UP

生物を理解するために植物、動物、昆虫の生態から進化、遺伝子レベルまで。履修できる科目の種類は多岐に渡ります。実習科目では、生物たちが生息する自然環境や関連する生態系を正しく理解するためにフィールドワークを重視しています。さらに生物の持つ能力を活用し、実社会で活かすために分子生物学や生命工学 (遺伝子工学等) の授業を通じて、最新のバイオテクノロジーを学ぶことができます。

2年次
必修

野生動物学

野生動物は、生態系の構成員ならびに資源として重要な存在です。そんな野生動物の中には、人間活動の影響によって絶滅の危機に瀕したり、増え過ぎたりしている種、また資源価値の高い種がおり、適切に保全や管理、利用していくことが求められています。本科目では、野生動物の生態的・資源的な意義を軸として、野生動物と人間との関わり方について学びます。

2年次
必修

昆虫学

昆虫は人や農業と深い関わりを持っています。農業害虫として知られる種も多く、その制御は生産性の向上に欠かせません。反面、天敵として利用される昆虫や、ミツバチやカイコのように資源として利用されるものもいます。本科目では、このような昆虫の形態や生態といった昆虫に関する基礎知識を習得すると共に、農業や自然生態系における昆虫の役割を学びます。

2年次
必修

薬用資源学

薬用植物を医薬品として利用するために加工したものを「生薬」と呼びます。薬用植物の栽培では農薬の使用が厳しく制限され、また最終生産物が日本薬局方の基準を満たしている必要があるなど、一般農作物の栽培生産とは大きく異なります。本科目では漢方やハーブ療法を始めとする世界の伝承医学で利用される生薬の種類や、生薬生産の現状と課題について学びます。

2年次
必修

植物多様性学

地球上のほとんど全ての生物は、多様な植物がつくりだす環境や資源によってその命を支えられています。しかし、多くの人にとって植物は動物ほど馴染みがなく、植物に関する知識は限られています。本科目では、植物の形態、生態、系統、進化、遺伝子など植物学の幅広い知識を習得し、私たちの身の周りにあふれる植物の種類や生存戦略、資源としての価値や保全について学びます。

1年次
必修

遺伝資源利用学

人間の生活の基礎となる「衣食住」は様々な生物資源の利活用によって成り立っています。農業生物のもつ有用遺伝子のみならず、生物の有する遺伝情報全体が将来的に利用可能な遺伝子素材であることから、生物自体の遺伝資源としての価値とその利活用の重要性が国際的に認識されています。本科目では主として植物遺伝資源の保全と利活用の現状並びにそれらに関する国際条約等について学びます。

2年次
必修

生物学実験

4 年次の卒業論文研究では、生物に対する観察力に加え、観察された生命現象を正しく記録し、表現する力が求められます。本科目では、昆虫や動植物の外部形態から細胞内小器官の観察、DNA 分析やコンピュータを活用した遺伝子解析を行い、生物学の基礎的な知識、技術、観察力を学びます。また実験実習を通じて、実験器具の扱い方を習得するとともに、実験記録作成法や文章表現力を学びます。

キャンパスPICKUP

厚木キャンパスについて

東京農業大学 厚木キャンパスは小田急線本厚木駅からバスで約15分と、都心部の駅チカのキャンパスと比べると立地がよいとは言えません。一方で、キャンパスが小さな丘の上にあり、周りは緑に囲まれ、キャンパス内や周辺で動植物・昆虫の調査研究が可能であるといった生物・生態系を学ぶには魅力的な環境となっています。隣接するぼうさいの丘公園を含めると広大な自然が広がっています。また厚木市は神奈川県央を代表する大きな街で、駅周辺には便利な商業施設があります。コロナ禍でテレワーク化が進む中、首都圏版住みたい街ランキングで本厚木駅が第1位にランクインするなど自然と利便性を兼ね備えた街として注目されています。   厚木キャンパスへのアクセス・キャンパスマップ     住みたい街ランキング(首都圏版)本厚木駅が第1位にランクイン (厚木市)    

卒業後の進路

就職先の展望

世界中で多くの企業・団体が環境保護の取り組みを進める中、多様な生態系を理解し、保全と活用の両立を実現するエキスパートの活躍が求められています。卒業後は、国内外にかかわらず「環境」をテーマとする幅広い分野での活躍が期待されます。

1. 生物多様性の重要性を社会に伝える人として活躍
教育者、学芸員などの立場から、生物多様性の重要性を社会に啓蒙し自然の保全と活用に理解のある次世代を育成

2. 環境に配慮した持続的社会作りに携わる人として活躍
行政・民間の立場から生態系に配慮した社会作りの立案と実施に貢献

3. 生物資源を有効に活用した豊かな社会作りに関わる人として活躍
民間の資本と生物資源を活用し、農業、医薬・食品産業を通じて健康で安全な社会作りに貢献

予想される進路

  • 国家公務員
  • 地方公務員(上級職)
  • 教員(理科、農業)
  • 環境コンサルタント
  • 環境アセスメント
  • 自然保護官
  • 農業生産法人
  • 動物園
  • 植物園
  • 博物館
  • 農業および農業関連産業
  • 食料品製造業
  • 卸売業および流通業
  • 製薬会社
  • 旅行会社(自然ツアー関連)
  • 出版・マスコミ など

取得できる資格

  • 高等学校教諭一種免許状(理科・農業)
  • 中学校教諭一種免許状(理科)
  • 学芸員
  • 司書
  • 環境再生医(初級)
  • 自然再生士補

大学院との連携 -生物資源開発学専攻-

東京農業大学大学院は、まだ大学院が旧帝大などごく一部の大学にしか設置されていなかったころから存在し、多数の農学博士を輩出してきた歴史ある大学院です。東京農業大学大学院の出身者は東京農業大学をはじめ全国の大学、研究機関、博物館等で理事、大学教授、研究員として活躍しています。本学科にも6名の東京農業大学大学院出身の教員が在籍しています。学部を卒業後、東京農業大学大学院 農学研究科 生物資源開発学専攻に進学することで、引き続き研究活動に取り組むことができます。学部3年生から研究活動を始めた場合、博士前期課程までで修了の場合で4年間継続して研究活動に取り組むことができるため、まとまった研究成果を挙げることが期待できます。また東京農業大学では、大学院への進学を希望する皆さんの応援するために、授業料の半額相当を免除する奨学金制度を用意されており、国公立大学並みの学費で大学院に通うことができます。

東京農業大学大学院パンフレット

Course Navigator

学部紹介

農学部

植物や動物の生命に関する知識・技術について、基礎レベルから応用レベルまでを科学し、その成果を農学の発展につなげていくことをめざしています。

農学部

農学科

消費者のより健康で豊かな生活に資する農産物の安定生産のための理論を構築するとともに、それらを基にした技術を開発して、農業の発展に資することを目的としている。そのために、農作物の特質、栽培技術等の学理を追求することを通して、持続可能な次世代型農業の創造に貢献できる教育・研究を行う。また、実学的な教育の実践ほか、課外活動への参加も推進することによって、国内はもとより世界の農業や、それを取り巻く広範囲な分野で羽ばたくことのできる人材を養成する。

動物科学科

動物の生命現象や機能の理解とその制御を追究する生命・制御分野と、動物の行動と生産性を追及する機能・生産分野の2 領域を包含し、これらの特性を活かした応用技術開発を目指す。課程を通じて生命の尊厳や倫理を学び、豊かな心を持ち、医・薬・理学の領域まで広がりを見せる生命科学関連及び良質で安全な食料を生産する生産科学領域で活躍できる人材を養成する。
※2018年4月 畜産学科より名称変更

生物資源開発学科

農業生態系のみならず、人類が将来にわたり安定した生活を維持するために不可欠な自然生態系に至る多様な生物を資源として捉え、その多様性に関する知識と理解を基礎として、様々な生物の生育・生息環境の保全を実践する技術と、生物資源の持続可能な利活用や開発に必要な技術を修得し、農学領域の諸課題の解決に寄与しうる能力を有した人材を養成する。
※2018年4月 開設

デザイン農学科

生き物や食の機能性をヒントに、食料問題にとどまらず、環境問題や資源・エネルギー問題、そして少子高齢化に代表される人口問題など、私たちの間近に迫っている問題を解決し、持続的で快適な社会をデザインする。これが「デザイン農学」です。
※2018年4月 開設

バイオセラピー学科

動物や植物の存在は、私たちの生存の基盤であるだけでなく、生活に潤いや、やすらぎを与えています。環境・医療・福祉などの場においても動植物の恩恵を受ける機会が増えています。このような人と生き物のかかわりを多面的に研究し、より良い共生社会と、生き物の新たな活用方法の構築をめざしています。
※2018年度より募集停止

応用生物科学部

農学の知識と知恵を食品・発酵・健康・環境・エネルギー分野に広く応用し、国際的視野に立って実社会での活躍をめざす意欲の高い人の入学を求めています。

応用生物科学部

農芸化学科

農芸化学科では、生物現象の解明や環境問題の解決に化学的視点から取り組み、未来につながる持続可能な社会システムや、より豊かな生活の実現をめざしています。そのため、現代の高度に細分化された生物・化学の専門知識を横断的に学び、生命活動に関わる化学反応を深く理解することで、それを制御・応用する技術を構築する能力を養います。
※2018年4月 生物応用化学科より名称変更

醸造科学科

酒や味噌、醤油、酢などの伝統的な発酵食品は、微生物がもつ発酵の力を利用してつくられています。さらに近年、この微生物の機能は環境の浄化やエネルギー開発の世界でも広く応用されようとしています。小さな微生物が、人々を大きな未来に導いているのです。

食品安全健康学科

食の流通のグローバル化によって、市場には新たな食材や加工食品があふれ、人々は豊かな食文化を楽しむ一方で、在来・外来の食材が食の安全を脅かす危険から自分たちを守る必要が生じています。こうした「食の安全・安心」をはじめ「食の機能と健康」を科学的に解明する研究拠点に、社会の期待が高まっています。

栄養科学科

「管理栄養士」は傷病者の療養や、乳幼児をはじめ高齢者、スポーツ選手など、様々な人々の健康づくりのため、高度な専門的知識及び技術を要する栄養の指導および、学校や病院、事業所などの給食管理をおこないます。「管理栄養士」によるヒューマンサービスが今最も求められています。

生命科学部

生命を調節する分子をデザインし、最小の生命である微生物の新機能を創製、植物育種や動物個体発生・脳機能といった高次生命機能解明まで、ミクロからマクロまでを統合的に捉える教育研究を行います。

生命科学部

バイオサイエンス学科

遺伝子は生命の設計図。最先端のバイオ技術を駆使して、遺伝子の働きを解き明かし、遺伝子の力を最大限に引き出すことで、人類が抱えている食料、健康、環境保全の諸問題の解決をめざします。ボーダーレスの時代である今こそ、農学の枠を超えて、医学、薬学、工学に至る応用にチャレンジする。これがバイオサイエンスです。

分子生命化学科

生物圏のあらゆる“生命”現象には、原子・分子が関わっています。この原子・分子の働きを化学的な視点で解明していくことで、これからの生命科学の可能性をより広めていくことをめざしています。精密有機合成、天然物化学を中心に、高分子化学、分析化学を基盤とした教育・研究を通じて医薬・農薬・動物薬およびバイオプラスチックの開発への道を拓きます。

分子微生物学科

微生物は我々の目に見えないミクロの世界で活動し、動・植物の健康や地球環境の維持に多大な影響をおよぼしています。しかし人類がこれまでに発見できた微生物はその総数のほんの数%と言われています。本学科は微生物が関与する未知の生命現象を生命科学の力で解明する「微生物学」のエキスパートを育成します。

地域環境科学部

生物に対する深い理解を学びの基礎におき、自然と人間が調和する地域環境と生物資源を保全し、それを利用しながら管理していくための科学技術の確立をめざしている学部です。

地域環境科学部

森林総合科学科

古くから人間は森林と密接な関係を保ってきた一方で、近代以降には乱開発による森林破壊が社会問題にもなっています。森林が人類に与えてきた恵みの大きさ は計り知れません。解決すべき地球規模の環境問題が残るいまこそ、人と森林が共生できる社会を早急に実現する必要があるのです。

生産環境工学科

環境にやさしい農業生産技術を発展させるには、工学的な視野からのアプローチも重要です。ロボットなど機械工学を用いた生産支援や、土木工学を応用した用水や排水技術の開発など、ロスがなく環境保全にも幅広く対応できるエコ・テクノロジーの開発が強く求められています。

造園科学科

ベランダの草花、公園や緑地、都市や農村から地球環境まで。私たちをとりまく、人と自然がつくるさまざまなシーンのすべてが造園学のフィールドです。快適で美しい環境を創成するための専門知識や技術の一つ一つが、地域に貢献する力となります。

地域創成科学科

里山などの“地域”の伝統的な文化や知恵に最新の技術を融合させ、持続可能な土地利用の構築、地域づくりの実現に貢献することをテーマとします。地域が抱える問題を総合的にとらえ、生物多様性や生態系に配慮した実学型教育を通じて、地域づくりの担い手やリーダーになりうる人材の育成をめざしています。

国際食料情報学部

「日本と世界の食料・農業・農村問題の解決に向けて、国際的情報網の活用のもと総合的・実践的に挑戦する」をモットーとしている学部です。

国際食料情報学部

国際農業開発学科

国と国との間に大きな経済格差がある現代。開発途上国の発展を農業の開発を通じて支援し、環境に配慮した持続性のある生産によって地球規模の環境保全を視野に入れた、現代に適応した国際協力の先駆的な人材への期待が高まっています。

食料環境経済学科

私たちの毎日の食料は、農林水産業で生産・収穫されたものが、卸売市場や食品工業を経由し、さらには外食産業や食品小売業を介して消費者にわたっています。この食料の流れのシステムを国際的な経済の視点から研究することで、これらに関連する諸問題の解決策を追究します。

アグリビジネス学科

食料に関わるビジネスの現場で活躍するには、国内外の食料生産や加工・流通システムを理解し、世界各地の食料の生産と供給の状況、国際市場における流通の現状を常に把握したうえで、それらの情報を分析し活用できる臨機応変で柔軟な総合力が求められます。

国際食農科学科

「和食」がユネスコの無形文化遺産に登録されたことで、世界からも脚光を浴びている日本の食文化。食文化を支えている日本の農業にも、注目が集まっています。国際食農科学科は、日本の「食」と「農」を継承し、世界に発信していく新領域です。実験や実習、現地でのフィールドワークを中心にした実践的な学びで、生産科学、食品科学、人文・社会科学の領域から総合的にアプローチします。

生物産業学部

各段階を連動した一つの流れとしてとらえながら、産業がより社会に貢献するための道を自然科学の視点から探究し、また社会経済的な視点から改善することをめざしていく学問です。

生物産業学部

北方圏農学科

北海道北東部、オホーツク地域は、日本屈指とも言える大規模な畑作や畜産が営まれています。また、世界自然遺産の知床をはじめとする豊かな自然環境に恵まれ、エゾシカやオオワシといった野生動物が数多く生息するなど、生物生産と環境に関するあらゆる研究のための資源がそろっています。
※2018年4月 生物生産学科より名称変更

海洋水産学科

目前に広がるオホーツク海や、網走湖、能取湖をはじめとする沿岸の汽水域、湖沼・河川には、ここでしか見ることのできない希少生物も数多く生息しています。 「環オホーツク地域」には、水圏のサイエンスを学ぶ者にとって魅力的な研究テーマと、それを実践・検証できる場があふれています。
※2018年4月 アクアバイオ学科より名称変更

食香粧化学科

食品や香粧品は、私たちの生活を支え、豊かにしてくれる大切な存在。その多くは「生物資源」という共通の素材から作られています。この生物資源の特性や、人体への効果を探求し、その機能性を活用した製品を開発することで、私たちの生活を質の高い、充実したものへと進化させてゆくことが、食香粧化学科の目標です。
※2018年4月 食品香粧学科より名称変更

自然資源経営学科

今日の日本において、都市部が発展し続ける一方で、地域社会は過疎化などの様々な課題に直面しています。しかし、地域社会にはまだ眠っている資源があるのではないでしょうか。その可能性を見出し、都市とは異なるアプローチでの社会発展を探究すべく、オホーツク地域の様々な産業と連携した学びを展開しています。
※2018年4月 地域産業経営学科より名称変更

教職課程

教育職員免許法にもとづく中学校および高等学校の普通免許状取得のためのコースで、短期大学部を除く学部の学生は本課程の教職科目履修により、一種免許状を取得することができます。

教職課程

教育職員免許法にもとづく中学校および高等学校の普通免許状取得のためのコースで、短期大学部を除く学部の学生は本課程の教職科目履修により、一種免許状を取得することができます。各学科で取得可能な免許状の種類は表の通りです。本課程を履修する学生は所属学科の専門教育を受けながら定められた単位を取得することにより、卒業時に教育職員免許状が授与されます。卒業までに受講する科目が多くなり、また夕方からの講義や学外での実習も多く、卒業までの負担は他の学生よりは大きくなりますが、その分充実した学生生活となることでしょう。
本課程修了者の多くが全国各地の中学校・高等学校、その他の教育機関で教員として活躍しています。平成26年度は256人(515件の免許状)を取得しました(大学院修了者の専修免許状を含む)。教員採用試験合格は難関ですが、例年100名弱(卒業生を含む)の本学出身者が教育職に就いています。

学術情報課程

公共機関としての博物館、科学館、児童館、公共図書館及び企業の情報部、研究開発部門等において科学技術に関する情報の調査、収集、整理、保管、検索、提供(展示を含む)等にあたる技術者となる基礎を修得させ、自然科学系司書・学芸員を養成することを目的としています。

学術情報課程

本課程は、公共機関としての博物館、科学館、児童館、公共図書館及び企業の情報部、研究開発部門等において科学技術に関する情報の調査、収集、整理、保管、検索、提供(展示を含む)等にあたる技術者となる基礎(コンピュータを利用した情報利用教育を含む)を修得させ、自然科学系司書・学芸員を養成することを目的としています。
情報化時代といわれる今日、これらの技術を担う人材の養成は、文科系の大学において図書館司書あるいは博物館学芸員養成のためのコースで従来から行われてきました。しかし、理科系の大学においてはほとんど行われていません。その結果、企業や公共機関において科学技術情報を取り扱う人材の確保に困難を生じています。
本課程は、社会のこの要求に答えるために開設され、学部では司書、学芸員の資格が、短期大学部では司書の資格が与えられます。
学芸員は、博物館法によって登録または相当施設に指定された博物館等において業務を担当する専門教員であり、博物館には学芸員をおくことが法律で義務づけられています。
司書は、図書館法によって定められた「図書館」は図書、記録その他必要な資料を収集、整理、保存して利用に供し、教養、調査研究等に資することを目的とする施設です。法律による図書館には司書の有資格者を置くことが義務づけられています。
それぞれの有資格者の就職先としては、近年多くなっている前述の博物館、社会教育施設、展示企業などがあり、また図書館は勿論のこと官公庁及び企業の研究開発部門、資料室などに進出が顕著になっています。

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