細胞分子機能分野 細胞ゲノム生物学研究室
生命現象の基本原理が書かれた設計図であるゲノム情報を活用し、バクテリアから哺乳動物細胞にいたる多様な生物種を用いて細胞機能のネットワークに着目した解析を行う。それにより、遺伝子・ゲノム・細胞の全体像を把握するとともに、生命の進化への問いかけや物質生産への応用にもアプローチする。
KEYWORDS
細胞増殖、細胞分化、ゲノムデザイン、細胞工場、実験室内進化
細胞まるごと解析で生物機能を120%引き出す
ゲノムレベル・細胞レベルでの解析が進展している枯草菌、ラン藻、酵母などの微生物や動物培養細胞を用い、細胞の増殖と分化・細胞周期・ストレス応答・物質代謝など、全生物に普遍的で、応用上重要な生命現象を解析し、その分子機構を解明する。また、さまざまな角度からタンパク質間相互作用を解析し、遺伝子機能を細胞全体のネットワークとして把握していく。さらに、さまざまなストレスから細胞を守る健康管理役タンパク質と最先端のゲノム情報を利用し、分子進化の謎に迫るとともに、新規有用物質生産システムの確立をめざす。
所属教員
学生の主な研究テーマ
・シアノバクテリア二成分制御系における新規シグナル伝達機構の解明
・がん抑制因子p27に対する機能抑圧因子の網羅的解析
・乳酸球菌 Lactococcus lactis IO-1 株における制限修飾系の解析とPAM法への応用
・納豆菌のゲノム編集技術による次世代細菌育種技術の開発
・シアノバクテリアにおける細胞骨格因子群と細胞分裂機構との機能ネットワーク
・CDK阻害因子による高温ストレス条件下での
FREE TALK
研究生活は、大変な事がなかったと言えば嘘になりますが、一言で言えば毎日が楽しかったです。それは、まだ世界で誰も明らかにしていない事にチャレンジする事ができたからです。先生方のアドバイスを始め、先輩、同期、後輩の助けを借りながら、何にも縛られず、自分がやりたい事だけ出来る時間と環境は貴重です。微生物は、未知の可能性を秘めています。少しでも興味があれば当研究室を訪ねて下さい。やりたい事がここにあるかもしれません。
(博士前期課程2年 ヤガ)
3年生で研究室に配属されて以来、実験によって自分の手で新たな事実を解明して行けることの面白さを知り、大学院に進学しました。修士を終えた今感じることは、手と頭を動かさなければ答えは導かれないこと、そして様々な人とディスカッションすることが研究を進める上で大切であることです。そして今後社会に出て働く中で、円滑に問題解決する為に大切なことを身につけられたのではないかと感じています。研究室は研究をする場所ですが、社会に出て必要なスキルを磨くこともできる最高の学び場でもあると思います。
(博士前期課程2年 リャマ)