東京農業大学

メニュー

ニュースリリース

シンポジウム「農から考える食の安全」が丸ビルホールで開催されました

2011年6月16日

教育・学術



6月10日(金) 都内丸ビルホールで300名あまりが参加し、本学主催による「農から考える食の安全」シンポジウムが開催されました。


当日は大澤貫寿学長の「食品の安全安心はグローバル化する現在我が国の低い食品自給率にあって今後益々大きな問題となる。食の安全性の専門家の発言を受けて消費者の方々により関心を持ってもらえるようなシンポジウムとしたい」という開会の挨拶で幕を開けました。


まず高野副学長から「なぜ、農から食の安全を考えるか」と題して、都市生活者と生産者の変遷による世代間での大きな落差や食育の問題は単に食品だけきりとっての話ではなく、生物世界の全体像を思い描きながら考えることが必要という、今回のシンポジウムの開催趣旨が語られました。


第一部の講演では総合地球環境学研究所の嘉田良平教授が「食の安全・安心と食農安全教育の役割」について、中国からの輸入冷凍餃子事件や韓国や我が国での深刻な口蹄疫の発生や福島第一原発での放射性物質の飛散など、食の安全・安心が損なわれる現状への対応が熱い口調で語られました。


続いて本学の荒井綜一教授が「食品の安全摂取基準を予測するニュートリゲノミクス」と題して、ナポレオンの遠征が缶詰作成の発想にあったということや第二次世界大戦時での原子爆弾投下の際、味噌が放射能予防に効果的だった等の話を交え、豊富な知識で必須ミネラルである鉄などを例にしてニュートリゲノミクスデータを示しながら、食の安全予知の新しい考え方を紹介されました。


第二部のパネルディスカッションでは、元読売新聞社科学部長の本学北村行孝教授の司会で、第一部で講演をされた嘉田良平総合地球環境学研究所教授、吉羽雅昭農林水産消費安全技術センター理事長、有限会社アグリ山崎の山崎美穂氏、日本消費生活アドバイザーでコンサルタント協会の蒲生恵美食生活特別委員会副委員長、三菱地所都市計画事業室環境ユニットマネージャーでエコッツェリア協会の平本真樹事務局次長からそれぞれの組織の活動状況や農大が食の安全安心に果たしている成果、今後果たさなければならない役割等の意見交換が行われました。


第一部、第二部を通じての質疑応答の後、田所忠弘教授のクロージングリマークスでは参加者をはじめ講演者、パネリストへのお礼とともに「本日のシンポジウムでの皆さんの意見を受け今後東京農業大学が果たさなければならない役割を肝に命じました。現在本学では東日本支援プロジェクトを立ち上げるとともに、『食と農の総合安全センター』構想を推進させその実現をはかることで社会に貢献していきたい」と締めくくり、盛会のうちに終了しました。


/


/


/

ページの先頭へ

受験生の方