東京農業大学

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進化する東京農大

学長就任のご挨拶

学長就任のご挨拶

平成25年7月5日に、大澤貫寿前学長の後を引き継ぎ、横井時敬初代学長から数えて12代目の学長に就任いたしました。

東京農業大学は、明治24年(1891年)、東京市麹町区(現在千代田区)飯田河岸に徳川育英会を母体とした私立育英校農業科として設置され、翌年小石川区(現在文京区)大塚窪町、明治31年東京府豊多摩郡渋谷村(現在渋谷区)常磐松に、昭和21年(1946年)に世田谷区桜丘に移転しました。

現在は、世田谷、厚木、オホーツクの3キャンパスに、大学院、農学部、応用生物科学部、地域環境科学部、国際食料情報学部、生物産業学部、短期大学部が設置され、学生約13、000人、教職員約700人と200の研究室を誇るわが国最大の農学系総合大学で、国内では東京農大、海外でもNODAIの愛称で呼ばれます。創設者の榎本武揚(1836-1908)公は、徳川幕府の留学生としてオランダでヨーロッパの先進科学技術と国際法を学び、近代日本創生時の国際人でした。農商務大臣・逓信(郵政)大臣などを務め、また当時のロシアと千島・樺太交換条約をまとめて強国の帝政ロシアの脅威を取り除き、今ある日本の姿の基礎を築いた人物でもあります。オランダ留学にて、列強の中わが国が近代国家としての位置を守るためには、国力の一翼を担う農業の重要性を強く認識して、本学を設立しました。

横井時敬初代学長は、稲籾の塩水選別法を確立して健全な苗を育成し、わが国の農業の近代化に貢献しました。当時の農学教育研究の第一人者であり、本学の建学の精神を「人物を畑に還す」、教育研究の理念「実学主義」と定めました。また、農学の研究の進展が農業の発展に寄与することを願い、「農学栄えて、農業滅ぶ」の警句も残しています。農学の教育研究に携わる者は、心に胸に刻んでおくべき言葉です。

この二人の熱き想いがつくり育てた東京農業大学、今年で創立122年目、この間、時代や社会のニーズに応え農学の領域は、拡大しました。現在、21学科を設置し、創立以来15万余名の卒業生を輩出し、農業・食品関連産業、公務員、教員をはじめ地域のリーダー、大学教員、研究者として活躍しています。来年4月には、新たに「食品安全健康学科 (入学定員140人) 」がスタートします。健康は全ての人の願い、食の安全はその基盤、「安全と健康」を教育と研究の中心に据えたわが国初めての学科です。

東京農業大学は絶えず前進し、生命科学、生産科学から生活科学まで、その名前をはみ出して進化する大学です。これからの活躍にご期待ください。

東京農業大学長
農学博士  高野 克己

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