農学科
厚木キャンパス
消費者のより健康で豊かな生活に資する農産物の安定生産のための理論を構築するとともに、それらを基にした技術を開発して、農業の発展に資することを目的としている。そのために、農作物の特質、栽培技術等の学理を追求することを通して、持続可能な次世代型農業の創造に貢献できる教育・研究を行う。また、実学的な教育の実践ほか、課外活動への参加も推進することによって、国内はもとより世界の農業や、それを取り巻く広範囲な分野で羽ばたくことのできる人材を養成する。
学科基本情報
次世代型農業を追究する新しい農学を展開
「農学」という伝統的、かつ革新的な研究分野と真っ正面から向き合う学科です。キーワードは「土壌から流通まで」。植物生産に特化した学びが特徴で、研究対象は、稲、麦、果樹、野菜、ハーブ、花から観葉植物、土壌の微生物まで多岐にわたります。さらに、植物生産の技術開発だけでなく、バイオテクノロジーを駆使した苗づくり、収穫した農作物の鮮度を維持したまま安全に届ける流通システムの構築といった研究テーマもあります。
厚木キャンパスは敷地内に農場があるため、「理論と実践が近い」のも農学科の大きな強みです。広さ3ヘクタールの伊勢原農場、棚沢圃場も近隣にあり、四季の自然に触れながら学べます。農作業の特性や栽培技術を学ぶための実験・実習・演習に取り組む機会が多いカリキュラムも農学科の特色で、実学的な知識を身につけながら、「考える力」「実行する力」を育むことができます。また、教員と学生、先輩と後輩の関係が密接なのも特徴で、「学ぶ」「教える」が一体化した教育を通して、協調性や責任感も身につけられるでしょう。
農学科には、作物・園芸の生産に特化した「農業生産分野」、品種改良や微生物農薬など地球にやさしい農業をめざす「生産支援分野」の2分野の研究室があります。病害に強い野菜や果樹の研究・開発はもちろん、健康志向が高まるなか高付加価値で環境にも配慮した次世代型農業を実現するためのさまざまな研究も進められています。
農学科というと農業後継者の学びの場と思われがちですが、学んでいる学生のほとんどは農業体験などで畑いじりや野菜づくりに興味を持った人です。そして、未経験から農学を学ぶ始め、卒業後に職業として農業を選ぶ先輩もたくさんいます。「農」を根本から学んだ経験は、新規就農はもちろん、食品メーカーや農業協同組合など「食」に関わるあらゆる仕事で役立つことでしょう。ここから日本の農業の次世代を担うリーダーを育成することが農学科のミッションだと考えています。
農学科の学び
教員・研究室紹介
農業生産分野
生産支援分野
研究室紹介
PICK UP
1年次
必修
作物生産学
農作物の生産の基本を多角的に理解するための科目です。農耕の起源と農耕文化の歴史、作物の分類や利用法・生産状況、気象要因と作物生産の関係、光合成などの講義を実施。また水稲栽培を中心に播種から収穫までの一連の作業に関する技術を学びます。さらに耕地生態系の物質循環のための農薬や肥料の適切な使い方などを学び、生産と環境保全への理解も深めます。
1年次
必修
園芸学(一)
園芸作物には野菜、果樹、花卉(かき)などのそれぞれに多様な種類があります。その栽培に共通する特徴についての基礎知識を身につけます。園芸の定義と特徴、生産および消費動向、種類および分類、栄養器官・生殖器官、花芽分化・花の性表現、果実の発育、植物ホルモンなどの各項目を毎回の講義を通じて体系的に理解します。さらに終盤の授業で生育環境や栽培に関する知識も学びます。
2年次
選択
バイオナーサリー論
園芸作物生産のスタートとなる苗づくり。そこには様々なノウハウがあり、バイオテクノロジー技術や生物工学技術が組み合わされ苗生産技術はどんどん進化しています。この講義を通し、新しい苗生産技術の開発の経緯、技術的基礎やその応用の現状を学びます。例えば、光利用技術。栽培光の色を変えると植物の生長反応は大きく変わります。生長制御技術の基礎を解説します。
卒業後の進路
大学院との連携
農学専攻 博士前期・後期課程
農学専攻は、環境の保全・保護を図りつつ、安全で高品質な農作物を安定的に生産、流通させる技術の確立をめざし、実学的な視点を踏まえて、農作物およびそれに関わる微生物や昆虫類に関する専門的な学理を教育研究し、卓越した発想・問題解決能力と強い使命感を持つ教育者、研究者、高度な専門的技術者などの人材の養成を目的とします。