ケニアにおける生活・栄養改善の取り組み
開発途上国では、十分な食料が得られず栄養素欠乏による病気にかかる人たちも多く、同時に栄養の過剰摂取による肥満症、高血圧症、糖尿病といった病気は、発展途上国や先進国にかかわらず増えています。このような栄養問題の解決策として、主要作物に画一化せず栄養価が高く評価されている種々の作物や野菜を食生活に導入し、農食物を多様化させ、その食料消費を通じて栄養価を向上させることが考えられます。私たちはバイオバーシティ・インターナショナルと協力して、ケニアにおける「新たな栄養評価法の導入による栄養改善事業」に取り組んでいます。モバイルやタブレット端末を用いた食習慣調査のためのICT(Information and Communication Technology)システムツールの開発、地域農産物の栄養成分分析、機能性評価などの協力を行っています。
本事業は、SDGsの目標2に対応しています。
ケニアの調査に携わった学生達の声
私は、ケニア農村部の食事・生活について理解を深めるために渡航し、ケニア国のヴィヒガ県の家庭で、1週間のホームステイをしました。食も住まいも文化も日本と全く異なる環境で過ごし、彼らが日々何を考えて何をしているのかを知ることができました。
また、日本での生活がいかに恵まれているのかを実感した1週間でした。今後は彼らの文化を尊重しつつ、生活や健康状態をより良くするために私たちは何が出来るかを考えていきたいです。
木住野円華(栄養科学科専攻博士前期課程1年)
木住野円華(栄養科学科専攻博士前期課程1年)
私は約1ヵ月間ケニアに滞在しました。念願だったアフリカ大陸ということもあり、全てが新鮮で充実した渡航でした。その中でも特に心に残ったのが貧しくても素晴らしい幸せの形があるということです。私は田舎の村で1週間1人でホームステイをしたのですが、そこは水も電気も食料も少なく、日本とはかけ離れた生活です。
ですが少ない資源でも工夫すれば十分生活できます。また、ホストファミリーをはじめ現地の人々はみんなあたたかく、ボロボロの服を着た純粋でかわいい子どもたちと毎日暗くなるまで遊んだことは私の一生の思い出です。幸せとは何かをケニア人から教えてもらいました。
鈴木 清花(国際農業開発学科3年)
鈴木 清花(国際農業開発学科3年)
私は今回ケニアでホームステイをし、食事調査や行動調査などを行ってきました。実際の家庭の中で同じ生活をしたことで、食事や生活習慣をよく知ることができとても良い経験になりました。
最初はコミュニケーションをとるのが難しかったですが、ずっと英語漬けの生活の中でずいぶん鍛えられました。さらに現地の言葉も知ることができ、実りの多い調査でした。ホームステイ先の家族もとても優しく接してくださりありがたかったです。
山口 遥(国際農業開発学科2年)
山口 遥(国際農業開発学科2年)
大学四年間を通して、好奇心をもって行動することが、自分の視野を広げ、今後の自分の人生を作っていくことになるかということを感じます。私はサークルと学外のサークルに所属し、農家に実習や合宿に行ったり、海外でボランティアしたりする活動を引退まで続けました。
またその後は研究室に所属し、卒業論文のための調査をしています。ただ自分が興味を持ってやったことですが、それらの経験は沢山の人との関わりと繋がりを作り、見聞きしたことは自分に大きく影響を与えました。
大学は勉学をより一層深めるためだけの場所ではないと思います。どんな大学に入っても、自分がそこで何をするかです。学生生活最後の四年間を存分に使って、恐れず新しいことに踏み出してみてください。
広瀬 水流(国際農業開発学科4年)