食品機能・理化学分野 食料資源理化学研究室
分子の視点で食品の未来を拓く – 新食品の創造 –
食料資源を有効に利用して、おいしく、安全で、健康的な食料・食品を作り出すための研究を行っている。なぜ、おいしいご飯、パン、チーズ、豆腐ができるのか。なぜ、冷凍食品は長持ちするのか。なぜ、野菜や果物はラップされているのか。日頃当たり前と考えているものも、わからないことがたくさんある。私たちは、これらの問題をタンパク質、デンプン、脂質、酵素やDNAなど分子の視点で追究している。食品産業の抱える問題を最新の技術や考えを駆使して解決し、未来につながる教育を進めている。
研究紹介
所属教員
学生の主な研究テーマ
~食品の美味しさの追究~
・美味しいご飯、パン、ヨーグルトおよびチーズなど調理加工中の酵素的および化学的変化の解明
・ご飯やパンの味や風味に関わる化合物の網羅的解析
・地球温暖化などの気象や栽培条件が影響するコメや小麦粉品質の影響
・ポリフェノールの着色機構の解明
~加工原理の解明~
・製パン特性に影響を与えるタンパク質架橋酵素の機能解明
・ヨーグルトおよびチーズ製造時に影響する乳タンパク質相互作用の解明
・酒造好適米の理化学的特性の解明
・卵白ゲルの物性向上に関わる要因の解明
・卵白起泡性の安定性に関する研究
・様々な発酵食品の味および物性に関わる微生物の影響の要因解明
・大豆の可溶性タンパク質を利用した食品品質向上のメカニズムの解明
・デンプン粒膜の機能解明
・黒ビールにおけるキサントフモールの安定化機構の解明
・真空冷却パンの性状に及ぼすクラム冷却速度との関係
~安心・安全な食品~
・インスタント麺およんびライスの保存性向上の加工技術の開発
・放線菌を利用した有用タンパク質の大量発現
・長期保存可能な冷凍および常温保存による製パン用生地や加工技術の開発
・コーヒー焙煎中に生じる殺菌成分について
・クチナシ青および赤色素の構造解明とその応用開発について
~食品用酵素の開発と利用~
・製パンおよび生麺の生地物性改良酵素製剤の開発
・コメ加工品の老化抑制に関わる酵素製剤の検討
FREE TALK
卒業論文発表
2/17に卒業論文発表会を開催しました。
みんな自信を持った発表ができ、
満足だった様です。
多くの発表が学会レベルぐらいに
しっかりしたものでした。
研究テーマにご興味ある方は『学生の声』タブをクリックして下さい。
卒業研究の感想
パンには味や香り、焼き色を良くするために通常、脱脂乳を添加しています。脱脂乳は利便性等の面から、加熱され脱脂粉乳として加工されるため、乳タンパク質が高度に加熱変性された状態で流通していますが、低加熱状態ではパンが硬く、膨らみも悪くなってしまうことがわかっています。そこで、どのような機構で低加熱状態の脱脂乳が製パン性を低下させているのかを解明することが私の研究テーマです。
小麦や乳からタンパク質を精製し、実験を行なっていきました。そして高度に加熱変性した乳タンパク質は小麦粉生地形成を向上させることがわかり、逆に低加熱の乳タンパク質は生地形成を阻害してしまうことがわかりました。 (4年生 乳チーム右)
収穫祭で大人気な手作りパイ、ジャム、乳酸菌飲料!
毎年、研究室の学生たちが主体となって秋の収穫祭では手作りパイやジャム、乳酸菌飲料を製造・販売しています。中でもパイは、その味と価格から大人気で毎年1万個以上も売れちゃいます(^o^)/ 私たちの研究室は『食品』がテーマであり、収穫祭を通して実際に『人に食べてもらう食品』を作ったり売ったりすることで、大変さ、大切さを実感できて、とても勉強になります。でも一番は、やっぱり友達や先生、そして御客さん達と面白さを共有できる経験と思い出を得られたことでした。 (4年 ?G)
研究室では学生同士や大学院生、先生方との交流を深めるために毎月飲み会を行っています。この飲み会は居酒屋ではなく、研究室内で学生が料理を作り会場の準備を行う全て手作りの飲み会です。実験が忙しい中、準備を全て自分たちで行うのは非常に大変ですが、みんなで楽しくお酒を飲み交流を深めたことは研究室での大きな思い出になっています。 (ニックネーム:T.M)
夏旅行
研究室旅行は、みんなが楽しみにしている一大イベントです。今年は2泊3日で山梨県の石和町に行ってきました。日程から泊まる場所まで、全てを研究室の4年生が企画し、実行していきます。この旅行は研究室に所属する人のみんなが参加し、仲間との思い出作りのほか、食料資源理科学研究室らしい食品工場を見学します。また夜は宴会で盛り上がり、交流が深まります。こんな楽しい旅行は、経験できません。 (4年生 Y.Y)
研究室でバーベキューしています!
私たちの研究室では、毎年5月に多摩川の河川敷でバーベキューをしています。
研究室全体の交流が深まる大事な野外イベントです。研究室に入りたての3年生は、先輩方とはもちろん、同期と仲良くなるいい機会!
皆で美味しい肉や野菜に舌つづみを打ちながら、研究室で炊飯した美味しいご飯も食べられるのは魅力的です。お皿とコップを片手に、皆でワイワイ盛り上がります。でも、焼き過ぎは注意です(笑)キャッチボールしたり、フリスビーをしたり、外での遊びは楽しいです。皆いい顔してるんですよ!さすがに無礼講とまではいきませんが…(笑)バーベキューで先生方や先輩方ともより仲良くなれた気がします。食料研で一緒にバーベキュー楽しみましょう! (4年生 R)