東京農業大学

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動物の特性と生命現象の探求

ウシβカゼイン遺伝子のジェノタイピングに関する研究

2021年10月28日

動物栄養学研究室の杉村美祐さん、山田朝葉さん、庫本高志教授の論文が、日本畜産学会の学術誌Animal Science Journal(2021年10月9日)に掲載されました。
糖尿病や心疾患に効果があるといわれているA2ミルク。乳牛がもつβカゼイン遺伝子のタイプによって、A1ミルクを作るかA2ミルクを作るかが決まります。
本研究では、牛のβカゼイン遺伝子を効率よく判定する手法を開発しました。具体的には、牛の毛根サンプルからDNAを抽出し、CycleavePCRという技術を使ってジェノタイピングを行います。サンプリング時に特別な器具を必要とせず、牛にも負担をかけません。また、迅速かつ正確に遺伝子型の判定を行うことができます。
さらに、この手法を用いて、日本の酪農家8軒で飼育されている320頭の乳牛を対象に、βカゼイン遺伝子の遺伝子型を調査しました。その結果、βカゼイン遺伝子のアレル頻度は、A1が0.32,A2が0.64、Bが0.04であることが分かりました。
本研究は、日本で初めての乳牛のβカゼイン遺伝子調査であり、A2型アレルのみをもつ乳牛集団の育成に貢献します。

ウシβカゼイン遺伝子のジェノタイピングに関する研究

論文名:Genetic polymorphism of bovine beta-casein gene in Japanese dairy farm herds
著者名:Asaha Yamada, Miyu Sugimura, Takashi Kuramoto

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