人間栄養学分野 臨床栄養学研究室
ヒトを対象にした疾病の治療と予防を目的に、各種病態の栄養学的、代謝的解明を行っている。また、ヒトの成長・発達に必須で神秘的な成分を持つ母乳を化学的・栄養学的な立場から分析し、検討を加えている。
KEYWORDS
医療、栄養療法、乳幼児、母乳、高齢者
医療の現場で臨床に強い管理栄養士をめざす
個人を対象にした疾病の治療と予防を目的に、生理・生化学や免疫学的手法を用い、各種病態の代謝的、栄養的解明をおこなっている。新生児期、乳幼児期など、特定の発育・成長過程における栄養学的特性の解明も研究テーマの一つ。具体例としては、生理活性物質の宝庫であり、神秘的な成分を含む母乳の化学的、栄養学的分析が挙げられる。また、管理栄養士のあるべき将来像を見据え、臨床医学的な研究、勉強会も実施。厚生労働省主導の医療現場でチーム医療に参加できる『臨床に強い』栄養士の養成をめざしている。
所属教員
学生の主な研究テーマ
・母乳のエネルギー解析
・母乳の生化学成分
・授乳婦の食事が母乳中栄養素に与える影響
・食品成分が認知機能に与える影響
FREE TALK
卒業論文作成など研究室活動の感想
母乳中の脂質を分析し、母親の年齢や出産経験などによる変動の有無を明らかにする研究をしています。母乳は乳児の成長に必要不可欠であるため、研究内容は大変興味深いものだと感じています。実際の研究活動では、特にガスクロマトグラフやエバポレーターなど、日常では触れることのない大型の機械に触れることができる点に楽しさと難しさを感じています。先行研究などの調べ物にしても、必要な情報をすぐ見つけることができなかったり、簡単に理解できなかったりして、研究がスムーズに進まないこともありますが、知識が全くない状態から勉強することで理解が進み、研究機器の操作ができるようになり、結果が得られた時には、研究の目的達成に一歩近づいたと嬉しく思います。
臨床研での研究生活はメリハリがありとても充実しています。思考力や人前で話す力が身につくだけでなく、研究のことからプライベートなことまで相談し合える仲間ができます!
(4年生)
私は、とろみをつけた炭酸飲料が舌圧に及ぼす影響について研究をしています。病院実習を通して摂食嚥下の分野に興味を持ち、このテーマを選びました。具体的には、大学生を対象として、とろみをつけた炭酸飲料を飲み込む際の舌圧の測定や官能評価を行っています。
研究計画を立案する際は、使用するとろみ調整用食品の種類や官能評価での対象者の人数など、全て根拠に基づいて決める必要があるため、沢山の文献を調べ決定すること難しかったです。しかし、一つのことを深く考え、計画から実施をする過程で、少しずつ実験結果として形になっていくことにやりがいを感じます。悩んだ時には先生方にご指導を頂いたり、別の研究班の同級生にも相談したりできる和気あいあいとした雰囲気の研究室です。
将来は、疾患による食事の制限や悩みを抱える患者様に寄り添った病院の管理栄養士になりたいと考えています。
(4年生)