人間栄養学分野 栄養生理化学研究室
人間栄養学の基礎を知るため、人体の構造と機能の特性を食の営みとの関連で解明することを目的として研究している。現在の研究内容は栄養素のうちミネラルとビタミンに着目して、これらの栄養素の過不足状態が生体にどのような影響を及ぼすかを、他の栄養素の利用とホルモン作用と関連して検討している。また、食品や食品素材に含まれる植物化学成分の機能を、健康増進・疾病予防の面から検討している。
KEYWORDS
ビタミン・ミネラル、生体機能、慢性腎臓病、骨粗鬆症、代謝調節
豊かな生活を営むための生体機能を科学する
栄養学の基礎を知るために、体の構造・機能特性を食の営みとの関係から解明する研究を行っています。具体的には、ミネラルと他の栄養素・非栄養素との相互作用について、酵素やホルモンなど、関連物質と関連遺伝子の面から検討する研究などが挙げられます。特に骨と脂質代謝ならびに腎機能を中心に、健康増進と疾病予防の観点から研究しています。
所属教員
学生の主な研究テーマ
・マグネシウム欠乏が生体内ミネラル利用に及ぼす影響
・鉄欠乏食投与が骨・脂質代謝に及ぼす影響
・卵巣摘出マウスの骨・脂質代謝に及ぼす食品中成分の影響
・アスコルビン酸合成能欠如(ODS)ラットの骨・脂質代謝に対する鉄欠乏食投与の影響
・糖尿病モデルラットのミネラル代謝変動
・腎疾患モデルラットにおける生体内ミネラル利用
FREE TALK
卒業研究の感想
柑橘類の皮等に多く含まれるヘスペリジンは、脂質低下作用など多くの生理作用をもつ機能性成分です。私の研究テーマは、マウスに対するヘスペリジンの水溶性を高めた誘導体の投与影響を、骨代謝を中心に調べることです。マウスの餌を自分の手で調合し、餌を与え、解剖時に骨や多くの臓器を取り出し、臓器重量、骨密度、血中トリグリセリド濃度等を調べました。そして実験結果を自分なりに解釈し、どのようなメカニズムによりヘスペリジンの作用が発揮されたのかを考え、発表しました。もちろん実験や卒業論文をまとめる際には、先生や院生にアドバイスを求めることもできます。自分はこの一年間、多くの丁寧で温かいサポートを頂き、本当に感謝の気持ちでいっぱいになりました。
また、共に研究を進めていく仲間も個性的で楽しい人ばかりで、とても雰囲気の良い研究室でした。実験のない日でもみんなで昼ごはんを食べながらワイワイ歓談する、そんな雰囲気の良さもこの研究室の自慢の一つです。
こうした充実した環境の中、実験を行い、結果を見て、考察するという一連の活動を繰り返すことに夢中になる一年間でした。
(4年今村)
この研究室を一言で表すと「メリハリのある研究室」だと思います。ある程度自分たちでスケジュールの調整ができることもあり、遊びや勉強と研究室をハッキリ区別して活動することができました。
(4年生)
研究室ではラットを使っての研究を行いました。大変なことも多くありましたが、みんなと協力しながらの論文作成はとても充実した毎日だったなと思います。また、先生方はいつも優しく丁寧に指導してくださいました。とても和やかで温かい生理研で研究できて本当に良かったです!
(4年生)
身近な栄養素であるミネラルについての研究をしており、興味をもちました。
普段は同じ研究をしている班のみんなと、メリハリをつけながら楽しく活動をしています。
先生方も優しくご指導してくだり、時には世間話でも盛り上がります。
ラットの飼育・解剖など、授業ではできない貴重な経験もでき、充実した日々が送れます。
(3年生)