機能・生産分野 動物栄養学研究室
動物の生理的恒常性を維持するために必要な栄養素やその消化、吸収、代謝について基礎栄養科学的手法から分子生物学的手法や新しい分析手法を用いた幅広い研究を行なっている。また、栄養摂取および代謝を抑制する脳中枢性機能を研究することで、代謝障害などの栄養関連病態の本質的理解を目指している。最終的には、各種動物の栄養特性を活かした動物の健康管理や生産効率を向上させる手法を研究・開発している。
KEYWORDS
ゲノム編集、疾患モデル、飼料、動物の栄養、野生動物活用
動物の栄養機能の解明により発育と健康の論理的制御を試みる
動物の生理的恒常性を維持するために必要な栄養素やその消化、吸収、代謝について基礎栄養科学的手法から分子生物学的手法や新しい分析手法を用いた幅広い研究を行っている。また、栄養摂取および代謝を制御する脳中枢性機能を研究することで、代謝障害などの栄養関連病態の本質的理解を目指している。最終的には、動物栄養学の視点から各種動物の栄養特性を活かした動物の健康管理や生産効率を向上させる手法を研究・開発し、豊かな人間社会への貢献を目指している。
所属教員
学生の主な研究テーマ
・オリーブ油製脂肪酸カルシウムの給与が肉用牛の筋間脂肪のし棒産組成に及ぼす影響
・異なる油脂を利用した飼料へのL-カルニチン添加がラットの成長に及ぼす影響
・L-カルニチンを添加した精液希釈液で培養した精子の活力について
・L-カルニチンを給与した肉牛の泌乳成績と乳成分について
・寒冷環境下で飼育する子豚への脂肪酸カルシウムとL-カルニチン給与の影響
・盲腸切除ラットへの有機酸給与が成長に及ぼす影響
・食糞行動阻止兎のアミノ酸要求量の推定
・兎の育毛に対するアミノ酸要求量の関係
FREE TALK
編入生にとって
私は三年時に畜産学科に編入をしました。最初、新しい環境で友達ができるか、編入してからは多くの単位を取らなくてはならないため勉強についていけるか、など不安なことがいくつもありましたが、そのような不安も研究室に入るといつの間にか忘れていました。入ってからすぐに実験実習が始まり毎日のように学校に行き、分析を行う日々が続きました。そのような中で、自然と友達も増え、単位もとることができました。そして気付くと、卒業論文という新たな課題ができました。また毎日のように朝から学校に来る日々が始まりました。しかし、動物の飼育など自分のしたかったことができたため、充実した日々を送ることができたと感じています。卒業論文はやはり大変なものなのですが、自分で計画を立てやり遂げたときの達成感は今までにないものがありました。編入してからの思い出はほとんどが研究室のことばかりだったのですが、たくさんの経験ができ、とてもよかったと思っています。
ヤックルとの思い出
家畜飼養学研究室に入って2年、私の研究室生活はヤックルなしでは語れません。
ヤックルは長野県で罠にかかったところを保護された野生の鹿で、ここにやってきたときはその罠の影響で右前足を怪我していました。縁あってヤックルの飼育や治療全般を見ることになり、毎日通う中で研究室の同期や後輩たちと話す機会も増え、あまり社交的ではない私にとっては毎日が新鮮でした。怪我していた脚は結局切断という結果になりましたが、その際の手術にも立ち会い普段では体験できないことまですることができました。
術後はなかなか良くならず、日々の管理も一苦労でしたが、ヤックルの飼育管理を通じて多くの人と出会い話ができたこと、何かを継続してやることの大切を学ぶことができ、研究室で培った全てのことが今後の人生においても役に立つ時がくると思います。もしヤックルと出会ってなかったらきっとこんな充実した研究室生活は送れてなかったと思います。卒論も大変でしたが、それよりも手がかかったヤックルとの別れは寂しいですが、これまで学んだ多くのことを社会に出ても発揮できるようにこれからも頑張りたいと思います。ヤックルありがとう!
研究室活動を通じて
大学に入り受動的な生活を始め、一人暮らしで自由奔放な生活をしていた私にとって自ら考え動くことは久しぶりで、研究室は集団の中での自分の役割を感じられる場となりました。
家畜飼養学研究室では3年生は特定の先輩の下に就くことがなく、自ら進んで手伝いにいくことになります。手伝いに参加しなくても卒論実験には取り組めますが、共同研究者や室員に負担をかけてしまうし、なにより自分自身の勉強にもなりません。色々な動物を扱う貴重な機会が十分に用意されていますが、それを自分で動いて生かすか、ただ居るだけで無駄にするかは自分次第になってきます。
厳しめの研究室ですが社会に出る目前である今、この部屋にいてよかったと心から思っています。
3年から始まる卒業研究
卒業研究というと、4年生になってから始まるもののように思えますが、動物を相手にする場合はそうはいきません。飼育に慣れたり、注意点を学んだりすることが必要になってきます。
家畜飼養学研究室に所属が決まり、「何に興味があるか」と考えたとき、愛玩動物に興味があった私は、ウサギを研究対象とすることにしました。
その当時飼育していたウサギは、よく小学校などで見る白いウサギでした。愛玩動物とはいえ、(大きいし、たくさんいるし)お世辞にも可愛いとはいえないウサギ達でした。
やはり愛玩動物と実験動物は違います。
そんなウサギ達を使っている先輩のお手伝いを始めました。飼育だけでなく、採血もさせていただきました。飼育試験が終了し、サンプルの採取も見せていただきました。
これが愛玩動物と実験動物の違いです。
4年生になって、自分の飼育試験が始まりました。予想外の出来事に戸惑うこともありましたが、飼育方法や採血、3年生のときに学んだことが本当に活かされました。
4年生になって始まる卒論研究は、3年生のときからの積み重ねで支えられるのだと思います。
研究室の思い出(卒業パーティー)
私が研究室に入ってから思い出に残っている数多くの行事の中でも一番思い出深い行事だったものは、3年生の時に行った先輩方を送り出す“卒業パーティー”です。
この行事は前もって3年生が役割分担し先輩方のために卒業を祝うパーティーを開催するものです。私は企画という役になりゲーム、ビデオレター、合唱など先輩方に喜んでもらえる企画を考え同じ役割の友達と準備し練習しました。しかし、すべての準備がスムーズにできたわけでなく、合唱練習に参加してくれない人や、会場のホテルの方との確認ミス、定期テスト期間の勉強など多くの問題がありギリギリまで準備に追われていました。忙しく上手くいかない中、最後にはみんなで「先輩方に喜んでもらうために頑張ろう」と声を掛け合いながら作業をしていました。そして当日も沢山のミスや想定外の出来事がありました。それにも関わらず先輩方に「泣いて」、「笑って」とても喜んでもらえたことでとても充実した気持ちになりました。また一緒に頑張ってきた友達や私自身もこの行事を十分に楽しめたこともとても大切な思い出です。
今、卒業を前にして後輩たちが準備してくれる卒業パーティーでどんな企画をしてくれているのか、とても楽しみです。